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貴方side
彼は私の問いに対しては答えず、上体を起こして辺りをきょろきょろと見渡す
「……ここどこ」
『中央政府の医務室。町外れの武力衝突に巻き込まれてたのをうちの幹部が助けたの』
「チッ……あいつら殺さんと…」
何やら物騒な言葉を呟きながらベッドから降りようとするのを急いで阻止する
『ちょーちょ。どこ行くん』
「殺さんと、あいつら…あの町を荒らしたから、!」
殺気立つような目で空を見つめる彼を押さえつけ、ベッドへとまた戻す
流石に相手が男とは言えども、普段から戦闘慣れしている私からすれば軽いことだった
じたばたと逃げるように暴れる彼に言い聞かす
『その傷でどうするって言うの。今動けば貴方、また傷開いて死ぬよ?』
「……」
『兎も角、治るまではここにいな。町の方はうちの幹部に任せておくから』
「…分かった」
もう力では勝てないと悟ったのか、大人しくベッドに横たわった
『そういえば貴方、名前は?』
zm「ゾム。あんたは?」
『私はA。親御さんはいるの?』
zm「…死んだ」
『ならご兄弟は?』
zm「いない」
『(それなら連絡しようもないか…んー…)』
完治後どうしようかと考えていると扉が開いて誰かが入ってくる
「姉さん、処置できた?」
『あ、もうできとるよ。トントン』
そこには緑の軍服に赤いスカーフ巻いた実の弟、トントンが立っていた
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そると(プロフ) - すみれいんさん» コメントありがとうございます!よかったあぁあ!書けなかった分は皆様の想像にお任せしてます…ぜひぜひ次作も見てって! (2020年1月18日 11時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 完結おめでとうございます! 急に終わってビックリしましたが、この終わり方もハッピーエンドに含まれると思います!肺の病気拗らせてもそれまで幸せに暮らしていたと勝手に思っているので!笑 (2020年1月18日 10時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
てぃーぽっと(プロフ) - そるとさん» あ、絶対見ます(( (2020年1月17日 22時) (レス) id: b7d3855940 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - てぃーぽっとさん» コメントありがとうございます!まじですか!嬉しい限りです…次作は学パロに挑戦しようかな、と思っているので是非ご覧ください!! (2020年1月17日 18時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
てぃーぽっと(プロフ) - 完結おめでとうございます!この作品、通知が来るたびにイェェエェ!ってなってたので、ちょっと寂しい気もしますが( ;∀;)これからも応援してます! (2020年1月17日 18時) (レス) id: b7d3855940 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そると | 作成日時:2019年9月30日 7時