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貴方side

開けてある窓からは夜特有の少し涼し気な風が室内に流れ込む

医務室のベッド脇で椅子に座りながら甘めのカフェラテを口にする


部屋の整備ができるまで、ゾムは医務室で寝泊まりをすることになった

今は寝付くまでそばにいてあげて、としんぺーに言われ、ここにいる


他の幹部達に対して敵対心むき出しにしている彼だが、こう見るとだいぶ可愛いというか整った容姿をしている

頬や首元、腕には今までの喧嘩等々でつけてきたであろう傷もいくつか見えていた


ふと、つい癖で自身の手首を強く掴む


『…何してるん、…アホなんとちゃうか』


思わず独り言のようにそう口走る

私が、特殊部隊長になるまで散々につけられた傷たちが腕に無数にいる

…まぁこの話は特にしても面白くないからまたいつかにするか

飲み干されたカップ片手に椅子から立ち上がり、そろそろ部屋を去ろうとする









zm「……ねぇ行くの?」

『なんや、まだ起きとったん』

ふ、と笑いを溢しながらもう一度椅子に座り直す

zm「手首」

『ん?』

zm「痛いん?なんかあるんやろ?」

『…』

やっぱり、彼は五感が常人よりも高い

あの1動作に気づけるのか

そんなにあからさまにはやってなかったんやけどなぁ…

『何ともないよ。この間ね、エミさんの資料運び手伝うたらちょっと捻っただけ』

にしっと笑ってそう言えばそうか、と半ば疑うような声で返される

『気遣ってくれてありがとーね』

zm「べ、別に気遣っとらんわ」

『えー?顔赤うなっとるよ?w』

zm「なってへんもん!」

躍起にやるように言い返す彼にくすくすと肩を揺らして笑う

『明日は早速動くからちゃんと寝といたほうがいいよ』

zm「わかった…おやすみ」

『ん、おやすみ』




今度こそ、彼が寝静まったのを確認してそっと部屋をあとにした



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そると(プロフ) - すみれいんさん» コメントありがとうございます!よかったあぁあ!書けなかった分は皆様の想像にお任せしてます…ぜひぜひ次作も見てって! (2020年1月18日 11時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 完結おめでとうございます! 急に終わってビックリしましたが、この終わり方もハッピーエンドに含まれると思います!肺の病気拗らせてもそれまで幸せに暮らしていたと勝手に思っているので!笑 (2020年1月18日 10時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
てぃーぽっと(プロフ) - そるとさん» あ、絶対見ます(( (2020年1月17日 22時) (レス) id: b7d3855940 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - てぃーぽっとさん» コメントありがとうございます!まじですか!嬉しい限りです…次作は学パロに挑戦しようかな、と思っているので是非ご覧ください!! (2020年1月17日 18時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
てぃーぽっと(プロフ) - 完結おめでとうございます!この作品、通知が来るたびにイェェエェ!ってなってたので、ちょっと寂しい気もしますが( ;∀;)これからも応援してます! (2020年1月17日 18時) (レス) id: b7d3855940 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そると | 作成日時:2019年9月30日 7時

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