暗殺者の失敗【wrwrd】 (ページ17)

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貴方side

gr「君は部隊で差別を受けていた。女だから、と。」

『…もう言うな』

gr「これ以上"お前"の過去を掘り下げるつもりはない。"俺"は今を評価する。…君なら意味がわかるだろう？」

『……』

つまり、昔は見ないから俺らにつけ、ということだ

ここなら俺の力も評価してもらえるかも

と、淡い期待が小さく心に宿った気がした

gr「まぁ今すぐにとは言わない。が、近いうちに返答を貰おう」

そんなこんなで茶会の幕が下りた

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コツ、コツと音を立てて建物内を進む

彼らは過去を見ない

けどやはり体に染み付いたトラウマは簡単には抜けない

また裏切られるかもしれない

また差別されるかもしれない

また…

「あ、ワンザやないか！」

『…大先生』

ut「どうかしたん？」

『いや特に…』

ut「何か悩んどるやろ？」

見れば分かる、と言わんばかりの顔をされる

『少し考え事をしてただけだ』

ut「ふーん…グルちゃんにまた何か言われたん？」

『?!…何故わかった』

ut「何となくや、何となく」

ニコニコと人懐っこい笑顔でそう言われる

俺でもわかるくらいの貼り付けの笑顔だ

ut「ま、中庭ででも話そうや。まだ見たことないんやろ？」

『…分かった』

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