1 ページ1
***
A「やべえぇ〜〜…」
現在朝8時。
廊下側の一番後ろの席で机に突っ伏しながらやる気のない声を出す。
授業が始まるまでまだ余裕がある。…が、私的には心の余裕がない。
もう一度「あぁ〜…」とダルそうな声を出し、ついでにため息もついた。
すると後ろから声がかかった。
「なにため息ばっかりついてんだ？うん。」
振り向くと私が密かに思いを寄せている相手。
デイダラが呆れ顔で立っていた。
相変わらずお顔が整ってらっしゃる。
口はクソ悪いが性格はいいやつ。とりあえず美術の授業は5。
空気読めない＆デリカシーのないやつ選手権1位。
A「いやあ…ね。今週末から始まるじゃないか。地獄が。」
「ただのテストじゃねえか。」
そう。ただのテストである。
いや、ただのテストじゃねえんだな。私にとっては。
二年に上がってから選択が多くなってクラスの人と科目が一緒ってのはあんまいない。
みんなそれぞれ自分の進路に向かって選択したのだろう。
私はまあ適当に。この科目とっといたら為になるのでは？くらいの勢いで。
恐らくデイダラもだろうな。
A「君は私と違って頭がよろしいからいいでしょうよ」
くるくると自分のペンを回し、デイダラから目を外しながら言った。
好意を寄せていようといなかろうと目を合わせているのって結構辛い。
「お前が頭よろしくないのは授業をまともに聞いてねえからだろ。うん。」
A「ごもっとも。」
正論をたたきつけられた。
確かに授業中話を聞かず、ノートの端に嫁のイラストばかり描いている。
いかに先生に見つからずに素晴らしい嫁を描き上げることができるかにが勝負だ。
毎時間私は先生と真剣勝負をしているんだよ。
「勉強教えてやろうか」
A「おっふｗｗｗ」
ほらやっぱり授業真面目に聞いてなくて正解。
後いいやつ選手権5位にするわ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sei | 作成日時：2018年5月20日 15時
