Another Story ホリィ ページ7
承太郎を産んで13年、子供ができた。承太郎は喜んで弟の誕生を受け入れてくれたわ。私を気遣かって暖かい飲み物や布団を用意してくれたし、代わりに家事をやってくれた。出産時には家族全員見守ってくれて、無事に産まれてきてくれて本当に嬉しかった。
Aは性格こそ違うけど承太郎と似ていて、みんなと一緒にアルバムと見比べて｢本当そっくりね｣と笑いあった。承太郎は学校も忙しいのにAの遊びに付き合ってあげたり、添い寝したりと感謝しっぱなしだった。
｢ありがとう承太郎、ママ嬉しいわ｣
｢好きでやってるから気にしないで母さん｣
微笑む承太郎にAはペタペタと頬を触って『にいちゃんあそぼー』と無邪気に言った。承太郎は｢よしっ｣と肩車をして庭を歩き回り｢ふふっ、仲良しね〜｣とカメラのシャッターをきった。本当に優しい子、彼の目は家族愛に満ち溢れていた。
あの子が海に落ちてからというもの、承太郎はこれまで以上にAに寄り添うようになった。あんなことがあったもの、無理もないわ。でもそれとはまた別のモノを感じたの。あの子の‥承太郎の目は家族愛や兄弟愛なんかじゃあない、狂気的とも思える愛情に満ちた瞳に変わっていた。周りの人は「ちょっと考えすぎじゃない?」と言うけど母親の私には分かるのよ。
夕暮れ時、学校から帰った承太郎は真っ先にAの元へ訪れた。思春期なのか最近私に反抗するようになっているけど私には承太郎の優しいとこ、ちゃんと分かってるんですからね。縁側でおやつを食べるAを膝に乗せていたが突然ぎゅっと抱きしめた。その背中はどこか悲しそうで小さく震えていた。
｢A、お前のことは何があっても兄ちゃんが護ってやるからな。悲しい思いも辛い思いもすることない、俺が絶対幸せにしてやる｣
『うん』
｢………｣
Aはまだその言葉の本当の意味を理解出来ずただただ兄に頷いていた。承太郎は分かっている、自分の抱いている感情が異形なものだと。別に2人の生活に支障が起こっているわけじゃないしこれが彼らの幸福に繋がるのなら私はそうしたい。たとえそれが社会的に非難されることだろうと、私は貴方たちの味方だからね。
続く (更新停止中)
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(*´ー｀*) - 続き楽しみにしてます！m(_ _)m (2018年3月4日 9時) (
レス) id: 4de10ffa38 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 狛さん» おいしかったれふ←ありがとうございました！ (2017年5月8日 4時) (レス) id: 761ec25d91 (このIDを非表示/違反報告)
狛(プロフ) - 林檎さん» リクエストありがとうございました (2017年5月7日 23時) (レス) id: d0725596d6 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 番外編おめでとうございます！リクエストですが主人公と由花子ちゃんがお互いの彼氏自慢してるところがみたいです← (2017年5月7日 22時) (レス) id: 761ec25d91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Daddy | 作成日時：2017年5月7日 19時
