チームのこれから ページ10
A「あれ...」
まこちゃんと子どもの顔を見て、すぐ練習に戻ってきたけど
練習はまだ始まっていないようで
皆グラウンドの隅で集まっていた
A「お疲れ様です...」
みんなのところへいくと
「...」
市川「松瀬、もう大丈夫なの?」
A「はい...もう大丈夫です」
なんだろう
ひとつわかることは、みんなの表情が暗い
市川「今、チームのこれからについて話してたところ。松瀬、このチーム勝てると思う?」
A「え...」
市川「全国取れると思う?私は...
...勝てないと思う」
A「!!!」
正直、大会中に話すことじゃない
だけど、市川先輩の目はまっすぐ先を見据えていた
キャプテンが感じているチームの危機
これを乗り越えられないと本当の勝利はない
これが市川先輩の考えなら
チームに問いかけているのなら
A「私も市川先輩の意見と同じです」
「ちょっと、松瀬ッ」
先輩の前でこの発言
さすがに1年は焦ってるけど
A「選手個々の能力は引退した3年生にも劣らないと思います。だけど...大会中の試合がこのチームの弱さを示していると思います。
勝っただけで満足するレギュラー、他人の力に頼ってるベンチ。」
2年生「あんた、さっきから好き勝手言ってさ。あんたのせいで...A「3年生は私のせいで負けました」
「!!!」
市川先輩の以外は驚いた目で私を見ている
「先輩の言う通り、自分のせいで全国に行けなかった。決勝戦...あの日の事は一生忘れることはないです。あんな凄い人たちに今までついてきた思い入れもあるでしょう。
だけど、もう...力でも心でも引っ張ってくれる3年生はいません。その事にいい加減気づいたらどうですか?」
「お前!!!」
溢れだした怒りをぶつける先輩
なにも言わず私を睨みつける先輩
A「この悔しさを...!晴らすのは残された私たちにしか出来ないんですッ...
批判なら受けてたちます。それがチームのためなら」
「自分だって、練習サボってるくせに。そんなにレギュラーが偉いのかよ...」
力なく笑う先輩
A「でも、あんたたちベンチはそんなやつにレギュラーとられてる。
そんな他人任せなベンチにこの座を取られる気なんてしません。
悔しかったら取りにこいよ‼」
何があっても
もう...
A「負けない...!!!」
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作者名:しゅんしゅん | 作成日時:2020年6月28日 10時