底が知れない ー御幸サイドー ページ35
倉持「わりー、松瀬｡俺があそこでアウトにしてたら」
A「...」
御幸「??」
表情ひとつ変えないA
怒ってる?
片岡「どうだ?松瀬｡外から見た自分のチームは」
A「球数稼がそうとする選球感とカット｡大きな一本を狙うのではなく、ゴロ打つことを徹底｡ここぞの場面で間を抜くヒット｡まんまと相手のやりたい攻撃をされている感じですね」
伊佐敷「お前、それわかってて...!やっぱりあいつらを勝たせよう...A「そんな訳ないでしょ」
御幸「!!!」
A「昨日言ったでしょ｡相手が誰であろうと死んでも負けたくないって」
こいつを野球部に送りだした片山監督の気持ちがわかるわ
勝つことに貪欲
それが味方であろうと...敵となれば倒す
なあ、A
お前は必要とされてないから野球部の助っ人に送り出されたんじゃねーよ
その溢れる闘志
お前は信頼されてここにいるんだ
A「塁間が狭い分、野球と同じ感覚で捕球、送球してたらとれるアウトもセーフになる｡そこを突いた攻撃｡まだまだ仕掛けてきますよ」
倉持「あ!テメーそれ分かってて、守備のとき何も言わなかっただろ!怒」
A「口で言うより身をもって経験した方が教訓になるでしょ?笑」
倉持「やっぱ、こいつスパイだ(*｀Д´)ノ！！！」
A「でもまあ、あらためて自分のチームは敵に回したくないと思いました｡でも
...それでいい｡倒しがいがある」
片岡 野球部「!!!!」
A「もう好き勝手させない｡攻撃でも守備でも相手の嫌がる攻めをしていきましょう」
その自信に満ち溢れたら表情が恐ろしい
倉持「こいつ勝負になると性格悪くなるんだよな...
御幸といい、あのふたり似てんだよな...ﾎﾞｿ」
御幸「意外とムキになってんじゃん笑」
A「は!?」
気が抜けるとあどけない表情するんだよな
御幸「さ、ここからだな｡相手も本気でくる｡ここぞ場面で俺はサインだすぞ
...投げれるか?」
A「ｺｸﾝ...」
時に大胆に、かつ冷静に
アウェイでも久しぶりの先発でも
肝がすわってる
こいつ...
御幸「底が知れない」
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作者名：しゅんしゅん | 作成日時：2020年6月28日 10時
