タイムリミットと託された思い ページ23
市川「バックーーー!」
キャプテンの掛け声に体が反応できない
さっきのクロスプレーと今の飛び込みで脇腹を強打した
息するだけで体が痛くて呼吸を整えるのに必死で
熱はとっくに引いてて
痛み耐える代償に止まらない冷や汗で体は冷えていた
「ナイスセカン」
A「...？」
長谷川「本当によく止めたね!」
見上げると長谷川が手を差しのべてくれていた
手を借りてなんとか起き上がることができた
A「ありがとう｡あの時、呼んでくれなかったらセカンドに投げれてなかった」
長谷川「本当に無茶するよ...笑 それより体大丈夫？」
A「大丈夫やで」
片山「よく止めた!」
ベンチに戻ると監督は頭を撫でてくれた
片山「大丈夫か?...お前」
A「大丈夫です」
最終回
ここでとらないとタイブレークになる
市川「体冷えてるね...ほんと無茶するんだから...
ずっと悩んでた｡こんなに苦しんでるのに...あんたを下げることができなかった｡
だけど、今のプレーで決めた｡この回点を取れなかったら...
...あんたベンチに下げる」
肩に上着を掛けてもらいながら、キャプテンから言い渡されたタイムリミット
ここで決めるしかない...!
5番の長谷川、6番の荒井先輩が三振に倒れ2アウト
打順は下位打線へ
「よっし!」
７番の谷山先輩がセンター前ヒット
続いて8番の広尾先輩が2ストライクからセフティーバンドで守備のミスが絡み
２アウト1.2塁
A「死んでも絶対に繋げろよ」
堀田「...うん」
プレッシャーを描けるのはよくないのは分かってるけど
だけど、この回で決めれなかったら自分の出番は終わってしまう...
同級生堀田を信じるしかなかった
審判「ボール!フォア!!」
「堀田ナイセン!」
「いけーｯ!松瀬!!!」
2アウト満塁で回ってきた
「タイム!」
藤川はタイムを取った
片山「ここだな」
監督に肩を叩かれた
片山「ここで欲しいのは間を抜く一本｡お前なら大丈夫｡さっきの打席で証明しただろ?
"あのファールボールで"
A「!!!」
片山「お前なら大丈夫、振り抜け!!!」
A「はい！」
A「お願いします」
監督に背中を押されて打席に立った
体はボロボロで
もう戦力としての役割を果たせてないのに託してくれた
チームの期待と願いを託された
時間が限られたのなら、残り少ない力を振り絞るだけ
絶対に決める!!!
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しゅんしゅん | 作成日時：2020年6月28日 10時
