異変 ー御幸サイドー ページ14
片岡「この試合、お前たちも見た方がいい。お前たちに足りないもの。それが分かる試合となるだろう」
ーーーーーーー
伊佐敷「なんでこんな大事な時期によその試合見なきゃなんねーだよ。あー練習してー」
俺たちも選抜予選中
純さんの言いたい気持ちも分かる
新チームになってからうまくいかないことが多かった
勝っても内容のついてこない試合
部内でも純さん哲さんが毎日のように喧嘩
目標は皆同じ。だけど気持ちが噛み合わない...
それが試合に出てしまう
ソフト部もメンバーの離脱...Aも野手へのコンバート
チームにとっては大きな痛手
準決勝前も結構揉めてたみたいだけど
でもここまで勝ち上がってきた
このチームの底力
試合を通して俺たちに伝えたいのだろう
ーーーーーーー
倉持「トイレ遠くね?
アップ終わってから、あいつの姿見えねーな。どっかでサボってたりして ヒャハ!」
チーム全体のアップ後、Aの姿はどこにもなくて
御幸「そーいや、あいつメールの返事もよこさなかったな。もしかして、緊張しまくってたりして 笑」
倉持「それはシャレになんねー笑」
この時俺たちは何もしらなった
倉持「ふー」
倉持のトイレがすみ
御幸「あれ?」
A「...」
建物の陰で座り込むA
御幸「おーおー 試合前なのに余裕だなー!笑」
笑い飛ばしてやろうと思っていた
それにしてもこいつアップ後なのに厚着だな...
俺たちが近づく気配すら感じていなかった
御幸「ま、せいぜい頑張れ...パシッ...!
御幸「ッ!?」
倉持「...???」
A「...ごめん。そろそろ行くわ」
Aの肩を叩こうとしたけど、払い除けられた
倉持「なんだ?あいつ...御幸?」
御幸「...ん?」
...何かおかしい
ーーーーーーー
「「お願いします!!!」」
決勝戦開始
「いけー!松瀬!!!」
青道は後攻
初回三者凡退で切り抜いた裏の回
審判「...ストラーイクッ!!!」
!!!!
A「...」
伊佐敷「おいおい...まじかよ」
倉持「あいつが...?」
先頭打者見逃し三振
「チームの顔だから、恥ずかしい打撃はできない」
ある日話したAの言葉
今まで一番はってたお前が...
誰よりも一番打者の心得を分かっているお前が...
これで分かった
この打席
手を出せなかったんじゃない
手を出さなかった...
そして
手を払い除けられたAの体温
Aが隠している体の異変...
49人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゅんしゅん | 作成日時:2020年6月28日 10時