ないものばかり ページ5
レギュラーになって、守備は楽しい
だけど…
ブーンッ！
バーンッ！
審判「ストラーイク！バッターアウト！」
「あぁ、また空振り三振かよ…」
「あいつ守備は上手いのにバッティングが全然ダメなんだよなぁー」
「なんで、あいつがレギュラーなんだよ」
当時の私はバッティングが苦手
体が小さくて、バットにボールが当たってもヒットにならない
大事な場面では代打を送られることとあった
カキーーーーーンッッッ！
「すげー！御幸、また打ったぜ！」
当時から勝負強いバッティング
身長は私とあまり変わらないのに、彼は肩も強くて、
打てば遠くに飛ばす
御幸「体の大きさなんて関係ない
俺たちで証明してやろうぜ」
彼の口癖だった
私だって、毎日家でも遠くに投げる練習も素振りもしてる
最近遠くに投げられることもできるようになった
打撃ももボールに当てられるようになった
だけど、彼には敵わなかった
ーーーーーーーーーーーー
「おーい！悔しかったら取ってみなー！」
A「返して！！！」
「なんだよ、その喋り方！変なの！
さっさと直せよ！チービ！」
親の転勤で関西から東京へ来た
標準語ではなく関西弁
女で野球
しかもレギュラー
周りの女の子とは違う
それだけでイジメの対象になった
特に最近はひどい
レギュラー取られた恨みか、やたらと、ちょっかいをかけてくる男子
もうこんな生活はうんざり
だけど、習い事は私の嫌な思いを忘れさせてくれた
物心つく前から習っていたピアノ
いじめっ子をやっつけるために習った空手
そして野球
「あんたたち、やめなよ！」
って、クラスの女子は助けてくれるけど
上手く言い返せない自分に腹が立つ
悔しくて泣きそうになってた時
御幸「お前たち、またAのこと
いじめてるの？そんなことしてねぇーで、
野球で勝負しろよ」
こうやっていつも彼が助けてくれる
ーーーーーーーーーーーーー
御幸「お前も野球で見返さねぇーとな！」
帰り道いつも彼は慰めてくれる
だけど…
A「わたしは、かっちゃんとは違って、
打てへんもん」
御幸「あれ？そんなこという？じゃあお前、
このままでいいのかよ」
A「いややっ！！！」
御幸「ないものばかり見るんじゃなくて、
お前の持ってるものを磨けばいいんだよ」
こうやって、また魔法の言葉をくれる
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名：しゅんしゅん | 作成日時：2020年6月18日 19時
