お墓参りしてたら知らない場所にいたのだが…… (ページ32)

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ヨコハマギャングスタアパラダヰス─7 ページ32

Noside

ガキンｯと路地に大きな音が響く

何の音かと、敦は辺りを見渡す
なにか黒い物体が短刀で谷崎の胸を貫通するのを防いでいるAが目に入る

『殺気が駄々漏れだよ、君。ついでに云うと、無駄も多い。それと、谷崎さんすみません』

驚いて後ろを振り向いた谷崎の首もとに手刀をおとす
ナオミの方は既に気絶しているようだ

？｢お初にお目にかかる。僕は芥川。そこな小娘と同じく卑しきポートマフィアの狗｣

樋口｢芥川先輩、ご自愛を！ここは私一人でも！！｣

芥川｢人虎は生け捕りとの命の筈
片っ端から撃ち殺してどうする役立たずめ…………そこな小娘、貴様一体何者だ？あれを初見で、しかもそのような短刀で防ぐとは一般人ではできまい｣

聞き慣れない言葉が連なり敦は困惑する

敦───人虎……生け捕り……何をいっているんだ？

一方で、Aは、呑気に探偵社、マジで物騒だな、なんて呟いている
僅かに殺気を漂わせながら、不敵な笑みを浮かべる

『そう簡単に教えるとでも？当ててごらんよ』

芥川｢ふっまぁいい。貴様は僕らと同じ目をしている。同類なのだろう？｣

彼女は返事をせず、ただ微笑むだけ
これ以上の探りは無駄だと芥川は敦に向き直る

芥川｢僕らの目的は貴様だ、人虎。ここにいるお仲間はいわば貴様の巻き添え｣

敦｢僕のせいで……みんなが……？｣

芥川｢然り、それこそが貴様の業だ、人虎。貴様は生きているだけで周囲の人間を損なうのd……ｯ！！｣

突然、Aが、芥川に斬りかかる

樋口｢芥川先輩！！ｯ……貴様！！｣

『うるさい、黙れ』

銃を構え直す樋口に向かって彼女はコートに忍ばせてある銃を向ける
そして、そのまま2発撃った
２発の銃弾は樋口の持つ銃の銃口に吸い込まれるように入っていき弾詰まりを引き起こした

『芥川、お前何様のつもりだ？なぜお前が人の生きる価値を決めている？生きる価値というのは誰しもが平等に持っているものだ。一人の意見に左右されるようなものじゃない！！撤回しろ、芥川！！』

殺気を放ちながら鋭く睨み付ける彼女

芥川｢ｯ……戯言を！！｣

芥川は彼女に向かって黒獣を飛ばした
が、彼女は身を翻しながらかわす

───久々だけどできるかな……？

再び迫ってきた黒獣に彼女は手をかざした

『“全種創造”』

突如、彼女の前に炎の壁ができた

『あの人から教わった技を…とくと味わえ』