お墓参りしてたら知らない場所にいたのだが…… (ページ13)

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人生万事塞翁が虎─11 ページ13

敦｢お二人は…なんの仕事を？｣

太宰｢なァに…探偵さ｣

───探偵……ペット探しでもしているのか？

国木田｢探偵と云ってもペット探しや不貞調査ではないぞ。斬った張ったの荒事が領分だ。
異能力集団『武装探偵社』と云えば聞いたことがあるのではないか？｣

───あ、違うみたい。なんかかっこいい……聞いたことないけど

敦｢……え？｣

国木田さんの腰から拳銃も見える
師匠が昔、狩りをするときに使っていた

───うん。一般の人が近づいてはいけない組織だってことはよくわかった
そもそも、異能力がなんなのかさえわからない。勿論、武装探偵社のことだってなんのことかさっぱりだ
敦はどうやら少しだけしっているみたいだが

異能力は何となくならわかる。恐らく、私の異次元空間の様なものだろう
しかし、武装探偵社とはいったいなんなのか

皆目見当もつかない

───ここは知っていると云う体で話を進めてもらおう。めんどくさい

この世界の仕組みはどうやらかなり複雑なようだ

『そろそろ、失礼させていただきます』

───この街についてまだなにも知れていない。どこにどんなものがあるのかとか、把握しておかなければ

敦｢え！？Aちゃん、行っちゃうの！？｣

『あぁ。少し用事があるんだ…』

そう云って立ち上がろうとする
が、しっかりと腕をつかまれた

『なんですか？太宰さん』

太宰｢ふふふ｣

太宰さんに

───なにこの人、案外、力強い

振り切って行こうかと思ったがそういうわけにもいかず、大きなため息をつく

───もう今日はくらいから街の探索は危ないだろう

そう頭のなかで無理矢理解決し、席に座り直す

太宰｢あれ、Aちゃんは、行かなくていいのかい？｣

『…えぇ。明日でも平気かなーと思いまして』

───あんたがとめたんだろーが

心のなかでそう呟くも敬語は欠かさない
師匠からは、年上は敬うべきと云われている
敬う価値がある年上なら、と付け加えられたが

太宰｢それはよかった。まだ、君には恩返しができていないからね｣

『あなたの引き上げに関することなら、9割方敦が頑張ったので私は大丈夫です、お構い無く。太宰さん、手を離してください』

今だつかまれている腕を強く引きながら話す

　
太宰｢え～、離したら君逃げちゃうでしょ？｣

『ｯ……それは保証できませんね』

───作戦失敗か、もはや、作戦と呼べるものでもなかった