【d!】弟扱いするんじゃない【男主】 (ページ20)

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■ ページ20

「「突撃！隣の晩御飯！！」」

『帰ってくださいお願いします(震え声)』

時刻は午後20時を回ったところ。
久しぶりに自炊をしていたらどこから嗅ぎつけてきたのか、ゾム鬱トンが仲良くお家訪問してきた。巣に戻れ。

ut「うぇーいおじゃまー」

『邪魔するなら帰って』

zm「よし…探すか」

tn「台所借りるでー」

こいつらよく他人の家でこんなくつろげるよな。

トントンもトントンで台所占領してるし。
トントンは良いとして問題はゾムだ。アイツに俺の飯を食わせる訳にはいかない。絶対完食される。俺の分の食事がなくなる。
アイツがえr本を探している間に食べちゃおうかな。

ひとまずお茶くらい出してやろうと台所を覗くと、何やら料理を作っていた。

『何作ってるの？』

tn「なんか適当に野菜炒めてる」

『美味そうじゃん』

料理している姿をガン見しているとふいにこちらを振り返った。

tn「味見」

『え、』

tn「あーん」

『ｺﾞﾌｯ』

強制的に口に突っ込まれた。ｱﾂｲﾖ…
ゆっくり咀嚼すると、スタンディングオベーションをしてしまうくらいには美味だった(してない)

『うま！』

tn「せやろ、お前今日肉料理しか作ってへんかったから」

『だから野菜料理作ってくれたの？』

優しいじゃん…。優しい世界。
トントンって本当にこういうところあるよね。
何処かのくつろいでる2人とは格が違う。
うわ目合った。

ut「煙草吸っていい？」

『よくゾムの前で言えたな』

zm「…別に吸ってもええで」

『思いっきり嫌そうな顔してんじゃん』

明らかな不服が顔に出ているため、大先生も諦めたのか煙草の箱をポケットに仕舞った。
台所をトントンに任せ、しばらく談笑をしているとトントンが大皿を持って台所から出てきた。

tn「テーブル片付けなさいよあんた達」

ut「はいママ！」

zm「ごめんなさいママ！」

『今片付けるねママ！』

きつい裏声を発しながらテーブルの上にあった物を隅に寄せると、大皿に乗ったたくさんの料理がどんどん並べられた。
トントンすげえ。

ut「これトントンの手料理？」

tn「あの奥の方にある茶色いのはAの手料理」

zm「ふっ隅に追いやられてる」

『笑ってんじゃねえよ』

俺の手料理はトントンのと比べると月とすっぽんなわけで見事に脇役にされていた。
…これが格差社会。

tn「よーし、んじゃ食うべ」

「「「いただきます」」」