初めて恋をした日に読む話 3

episode 5-11 ページ20

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バスに揺られていると匡平くんは疲れていたのか眠ってしまい、コテンと私の方に頭を置いた。

順子「…前にも言ったけどもし、E判定だったとしても落ち込まなくていいからね。」

後ろに座っていたお姉ちゃんが私に声をかけた。

『…お姉ちゃん、ありがとう…。
私…やっぱり他の、』

順子「他の？」

『他の「他の先生にチェンジ！？！？」

お姉ちゃんのその声はバス中に響き渡った。
自分でもその声の大きさに驚いたのかお姉ちゃんは口に手を当てて"すみません…"と声にした。

『違っ…お姉ちゃんで良かったって思って…！
お姉ちゃん、私たちよりも落ち込んでる。

ごめんね、お姉ちゃん。

お姉ちゃん、前に"私みたいな大人になるな"なんて言ってたけど、私、もっと勉強してお姉ちゃんの落ちた東大合格して、』

順子「いかにも。私が落ちた東大合格して、私みたいな大人に『なりたいの。』

お姉ちゃんは私のその言葉に驚いたのか"えっ！？"と驚いた表情をして言った。

『私、お姉ちゃんな素敵な女性になれるかなあ…。』

順子「…A、塾講師になりたいの！？」

『えっ？』

順子「いや、まあやりがいのある仕事だけど人生長いから色々考えなさいね？」

なんか違う…。

お姉ちゃんのこと尊敬してるんだけどなあ…。

それに、山下先生にあんな顔させるお姉ちゃんが羨ましい。

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