崖っぷちホテル！ (ページ36)

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episode 2-15 ページ36

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時貞「おぉい、びっくりさせんなよ。冗談だろぉ？

富田様がさ？和食がいいって仰るもんだからさ！
うちいないだろ！だから外から呼んだんだよ。
そんなこと文句言いに来たわけ？

もしかして新人の総料理長に未練でもあるんじゃないのか？」

江口「関係ねぇだろ。
それにさっきだよ。なんだよ富田様の服に汚れがって。
目の前で子供が倒れてんだぞ…？」

時貞「あの人大事な商談なんだぞ。ミニカーだって壊されて。」

江口「だから…！」

すると突然時貞が声を上げて笑い出す。

時貞「だったらお前ちゃんと管理しとけよ。」

江口「管理？」

時貞「お前の客だろ？」

江口「このホテルの客だろ！」

近くで聞いている丹沢の顔はだんだん苦い顔になっていく。

時貞「ここは老舗ホテルなんだぞ。あんな汚い…！」

江口「あ？汚いってなんだよ汚いってどういうことだよ。」

時貞「いやぁ…あんな泥だらけでロビーにはいられちゃ困るんだよ富田様の前で！」

江口「富田様富田様うるせぇな！こっちだって大村様だろうが！」

丹沢「ちょっと落ち着いてください！」

2人にそう話しかけるも丹沢の声に耳を傾けることはなかった。

江口「なあ、あんたさ、一緒に総支配人に話付けに行こうって言った時、このホテルのために一緒に組もうって俺に言ったよな？」

時貞「そうだけど…！今はな、勝負なんだよ。
まぁもう決着ついてるけど。うちの単価知ってるか？あんな親子に…。」

時貞がまたも小馬鹿にしたように江口にそういうと耐えきれなくなった江口は時貞の胸ぐら掴む。

『江口さん！』

なかなか厨房に戻らない江口を探しにBARに来たAがそれを見て止めに入る。

『怪我しますから…！』

だが、だんだんとヒートアップし、時貞の蹴りがAに当たってしまい、Aの手が当たりカウンターにおいてあった桜リキュールを倒してしまい、桜リキュールが入っていたガラスが床に落ち割れてしまった。

時貞「カクテル…！！」

佐那「何してるんですか！？」

物音に気づきやってきた佐那がBARの中を見て声を上げた。

佐那「カクテルがぁっ！」

『ごめんなさい…っ！』

江口「怪我は？」

江口がAの手を包み込むとAは首を横に振った。

カクテルが割れたことに怒りを覚えた時貞はAに飛びかかろうとする。

急いで江口はAの腕を引き背中に隠し、丹沢は、Aの元へ行こうとする時貞を止めた。

丹沢「喧嘩だよぉっ！！！」

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