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プロローグ ページ2

出ていけ!この私に恥を掻かせたな!

この龍堂院きっての落ちこぼれ!

まさか霊力操作を誤るなんて

初歩中の初歩だぞ!

なんて事をしてくれたんだ!







『ごめんなさい…!ごめんなさい…!』


両目から大粒の涙が溢れる

『落ちこぼれでごめんなさい…!グズでごめんなさい…!』



『生きててごめんなさい…!!』









「君はそんなに悪い事をしたかな?」
『…悪い事、です。姉と兄のように出来なかった。親の顔に泥を塗ってしまいました。』
「ふぅん…。人は間違える生き物なのにね。実力主義が悪い事とは言わないけど、君は少し生き辛そうだ。」
『貴方は一体…。』


「僕はね、−−−−−−−−」
風が吹き荒れて名前が聞き取れなかった
『っ?あの、もう一度…!』
風にあおられた髪が視界を遮り
目を開けた頃には誰も居なかった









「君が龍堂院Aさんか?」
『!誰!?』

私は直ぐ距離を取り構えた

「おっと、落ち着け。俺達は敵じゃない。」

『……。』
「我らはお前を迎えに来たのだ。龍堂院の娘。」

『喋る猫…?こんのすけと同じ式神?』
「我輩は猫だ。式神とやらではにゃい。」




「お前の霊力は審神者向けではない。アルケミスト向けだ。」
『どういう事ですか?』
「お前は以前、審神者の新人教育機関で霊力暴走を起こした、間違いはないな?」
『…、はい。』
「それはお前が未熟だからではない。」
『え、どういう、事ですか?私は、落ちこぼれだから失敗したんじゃないんですか!?』

「お前が霊力と言っているその力は霊力じゃないからな。」
「それはアルケミストに必要な力だ。」




「だからお前は審神者には向かない。」


「お前は生まれにゃがらにしてアルケミストの才能を持っておる。」


「帝國図書館の司書にならないか?お前が必要だ。」








お前が必要だ




それは私が今まで生きてきた中で一番言われたかった言葉だ




必要とされたかった


誰かに認めて貰いたかった





私は俯き、涙をポロポロと流していた


それは悲しみの涙ではなく、




歓喜の涙だった









「君は泣いてばかりだね。」
『っ、あ、貴方は…!』

下駄を鳴らし私の目の前に立っていたのは


「お前なぁ、図書館で待ってろって言ってただろ。」
「ごめんね。僕の司書になる人がどういう人なのか気になって。」




「紹介しよう。こいつは、」
「芥川龍之介。よろしくね泣き虫な司書さん。」

あぁ、此処から再スタートだ

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おこめ(プロフ) - 夢さん» 太宰で1500注ぎ込んだら三回連続幸田さんが出てきた悲しみ。あと、チャリンキー来すぎ。うちのチャリは定員オーバーです。 (2020年5月29日 16時) (レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
- わかりみが深い…私も太宰とオダサクいても安吾がこん・・。レシピは揃ってるんだ、太宰と朔太郎という安吾を呼ぶのに必要な人は揃っているんだ!なのになぜ南吉ばっかくるんだああああああああああ (2020年5月29日 13時) (レス) id: ed90ac981f (このIDを非表示/違反報告)
- ポリポリポロンポロン・・・ (2020年5月28日 12時) (レス) id: ed90ac981f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おこめ | 作成日時:2020年5月26日 16時

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