王と皇帝は相容れない筈だったpart3 (ページ31)

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雷門VS星章ページ31

ヒロインside

灰崎は一人で雷門陣へ突っ込んでいく

しかし私にはどうもそれが稲森を意識してのように見える
だがそれもまた雷門の監督、趙金雲が見抜いていないはずがない

これは灰崎の稲森への執着が利用されるな

全く恐ろしい監督だ

「灰崎はチームメイトと連携できるエースストライカーになりましたね。」
「確かにそうだね。…でも、今日の彼は。」
『………。』
野坂も気づいていたようだ

灰崎の稲森への異様なほどの執着に

そして
灰崎は新必殺技
パーフェクトペンギンを撃った

『ペンギン…。』
「先輩？」
『っ！んん！何でもない。』
「………。」
西蔭の視線が痛い

そして二点目を奪取

そして灰崎はまるで憑りつかれたかのように一人で突っ込む

『あれ、この布陣…。』
私は雷門の布陣の違和感に気が付いた

そして
オーバーヘッドペンギンでまたも追加点

雷門はすっかり意気消沈していた

「雷門はここまでのようですね。」
「ふふっ、そうかな。星章の計算が間違っていなければいいのだけど。」
『…まぁ、雷門の狙いにまだ気づいた様子もないけどな。』

そして灰崎は一人でゴール前まで来て

シュートを撃ったが

稲森が捨て身で止めた

『中々のガッツだな！鍛えがいがありそうだ！』

戦意が損失しかかっているチームメイトの代わりに
稲森が頑張っている

すごいスタミナだ

３－０で前半終了だ

雷門の勝利は絶望的なのだが
まだ稲森は諦めた様子はない

それどころか
仲間を鼓舞している

諦めが悪い奴は好きだ
そこから何かしでかしそうだからな

稲森のおかげでチームに闘志が戻ってきたところで

後半戦のスタートだ