王と皇帝は相容れない筈だったpart3 (ページ16)

今日:8 hit、昨日:6 hit、合計:29,035 hit

殴り込み2 ページ16

野坂side

いきなり監督にミーティングルームに呼ばれた

来てみたら部員全員が来ていた

「野坂さん、何の集会ですか？」
「いや、僕も知らない。監督！何かあったんですか！」
「社長から通達だ。」
「！社長から？」
そしてモニターに社長が映る
「お前達に見せたい物がある。」

そうして映し出されたのはーーーー

ヒロインside

大柄の男たちが道を阻む

『成る程。この場にあるものは使っていいんだな。』

そう言って私は壁に掛かってあるレプリカの剣を二本抜いた

そして

道を阻む男たちの懐に縮地で滑り込み
首を峰打ちで叩きつけ
剣を持ち替えて逆にいた男にも同じように叩き込む

物の数秒で片付いた

私は姿勢を低くして走る

奥にいた男たちは殴りかかってきたが
軽くいなして
顎を蹴り上げた
足払いをし倒す

そしてトンっと跳躍し男たちの頭を踏み台にし
最語尾で降りまた走る

「素晴らしい!!流石、直哉の娘！身体能力は化け物じみている！」
「あれが、かつての人間兵器の娘。なんという強さか。」

ミーティングルームでは

「社長！どういう事ですか！何故、彼女を攻撃する！貴方は戦争を回避するためにアレスの天秤を作ったのではないのですか！」

「その通りだよ。野坂。彼女一人で戦車一台といっても過言じゃない。この存在を公表したら皆恐れる。この月光エレクトロニクスは化け物を飼っている、と。」

「先輩は化け物なんかじゃ…！」

「いいや。化け物だ。それもとびきり強力な。こいつの父は化け物だった。母も男を惑わす化け物だった。じゃあ、その二人から産まれたこいつは？化け物じゃなけりゃなんだ？」
「人は獅子になれるか？豚は人になれるか？つまりそういう事だ。化け物から産まれるのは化け物だ。人間ではない。」

「っ！」
「野坂さん、落ち着いて下さい。」
「…西蔭。」

西蔭に声を掛けられ落ち着きを取り戻す

「それで、僕達にこの映像を見せた意図を教えて下さい。」
「ああ。そうだったな。これからは彼女に指揮を一任しようと思う。」
「は？それじゃ、私は不要、ですか？」
監督は青ざめる
「いいや。君は監督のままだ。ただ、試合での指揮、練習メニューのアレンジなどを彼女に一任する。」

「彼女の身体能力は彼女自身の特訓の賜物でもある。だから、彼女に今の練習メニューにアレンジを加えて貰う。まあ、コンピューターに勝る物などないからアレンジは不要だと思うがね。」

つまり監督の指示じゃなく蓮の指示で試合をしろという事だ