第漆の怪異 全ては君を護る為 ページ9
「良かった…。」
『？』
学校からの帰り道、輝がそう溢す
「最近、学校で忘れ物が多発していてね。その原因が怪異の可能性があるから少し心配だったんだ。」
『それって七不思議の？』
「知ってたの？」
『クラスの子達が話してました。』
−ようせいさん
『確か、ええと…、』
注意深く扱っていたはずのモノを失くしてしまったり
いつもあるモノが必要な時に限って失くなってしまうこと
ありませんか？
それはきっと
ようせいさんの仕業
でも決してその姿を見てはいけません
もし見てしまえば
『命まで盗られてしまうのです、って。』
「それは物騒だな…。」
『本当に…。おちおち忘れ物も出来ませんよね。』
「………。」
『あ…、こ、今回は、偶々ですから！た、ただのうっかりですから！』
「ふふ、まだ何も言ってないよ？」
『言おうとしてませんでした？』
「未遂だから許して、ね？」
輝は困った顔で笑い、許しを乞う
『…そうですね。貴方はそういう人ですよね。』
「あれ、怒ってる？」
『怒ってません。呆れてます。』
「えっと…、理由を聞いても？」
『乙女心を勉強して下さい。』
「それは、…難しいなぁ。」
輝は苦笑いする
その姿でさえ様になるから恨めしい
翌日
『これは…。』
「……。」
ロッカーの中身が丸見えだった
『て、輝…？』
輝はまるで暗殺者のような目をしていた
彼は踵を返し、歩く
『ま、待って下さい輝。何処へ行くのです？』
「…生徒会室に。刀を置いてるからね。」
『誰かの悪戯かもしれないじゃないですか！』
「悪戯？短時間で、この数のロッカーの扉を？人間が？君は少し楽観視し過ぎではないか？」
『貴方こそ、なんでも武力で解決するのはどうかと思います！』
「君に僕のやり方に口を出す権利はない。」
『…っ！』
私に一度も振り向く事なく彼は生徒会室に向かった
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めだかの箱庭 - とても面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年5月26日 22時) (
レス) id: 22e06c1135 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - ルルさん» わあい！初コメだ！ありがとうございます！ (2020年3月19日 7時) (レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2020年3月18日 19時) (レス) id: 8704b5e388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2020年3月17日 12時
