第壱の怪異 重ね嘘1 ページ3
通学路
私と光と輝は並んで歩く
「なんかこうやってAさんと輝兄と学校行くの久しぶりだな！」
「そうだね。A、体調は大丈夫？無理しないでね？」
『はい。…今日はとても調子がいいです。6限まで出れそうです。』
「なら良かった。」
「あ、あー！！俺、今日日直だったー！急がねえと！…じゃあな、輝兄、Aさん！俺、先行ってるから！」
バタバタと光は走って行ってしまった
「光…。気を使わせちゃったかな。」
『…？』
「いや、何でもないよ。」
学校に着いた
ゆっくりしていたら朝礼ギリギリの時間だ
「教室まで送ろうか？」
『もう、大丈夫ですよ。輝は心配性ですね。』
「…本当に心配なんだ。」
『輝…？』
輝は私の両肩をすがるように掴む
「君が死ぬ夢を見た。」
『…え、』
「原因はわからない。でも、その場に僕はいた。僕は、君を守れなかった…！」
『輝…。』
「沢山の血を出して君は言うんだ。」
「亡骸は桜の樹の下にって…。」
カタカタと震える輝の手に自分の手を重ねる
『なら、その夢は現実になりませんね。』
「え…？」
『よく言うじゃないですか。言ったら正夢にならないって。…輝は優しい人です。でも、全部一人で抱え込む人なので言ってくれて嬉しいです。ありがとう輝。』
「…優しくない、全然優しくないんだ僕は…！君がそう言ってくれるって分かってるから僕は…！」
〜♪〜♪
『あ、チャイム鳴っちゃいましたね。…ふふ、久しぶりの学校なのに遅刻確定ですね。』
「…ごめんね、僕が引き留めたから。」
『いいんですよ。それより輝も早く教室に行った方が良いのでは？』
「…うん。昼は一緒に食べれる？」
『勿論です。』
「分かった。じゃあ、またあとでね。」
『はい。』
輝が完全に見えなくなったのを確認して、私は三年の教室から反対の方に歩く
「あら、A。久しぶりね。体調は大丈夫なの？」
『はい桜さん。久しぶりに外に出て少し疲れました。』
「待ってて、紅茶を淹れてくるわ。」
『そんな、私が淹れま』「あー！！Aだ！」
突然視界が黒くなった
「もぉー！A何処行ってたの？全然来てくれないから死んじゃったのかと思ったよ！」
『…つかさ。せめて降りて下さい。前が見えません。』
「んー…。やだ！！」
『やだって…。』
つかさは私の頬をつかみ
にこぉと笑う
「Aって嘘つきだね！」
『………。』
「見てたよ？さっきの。」
『嘘は言ってません。』
「でも本当の事も言ってない。」
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めだかの箱庭 - とても面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年5月26日 22時) (
レス) id: 22e06c1135 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - ルルさん» わあい！初コメだ！ありがとうございます！ (2020年3月19日 7時) (レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2020年3月18日 19時) (レス) id: 8704b5e388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2020年3月17日 12時
