第拾陸の怪異 体を蝕む物 ページ18
光の前に駆け出した私は花子君と向き合う
「なっ…！何やってんだよAさん！危ねぇから下がってろって！」
『……此処は引いて。貴方に彼を傷つける理由、ないでしょう？』
「えー？こっちは電撃くらってんだよ？」
『今回は痛み分け…いえ、光の負けです。分かっててあの子を煽るのはやめて下さい。』
「んなっ！？オレはまだ負けてねぇ！」
「ふーん？少年、まだやんの？その手で？」
「！！」
『光。』
「A、さん…。」
『雷霆杖を貸して。』
「…！」
『私の家は代々源家に寄り添ってきた呪術師の家系。雷霆杖がどのような代物か、分からないわけない。』
「呪術師…？オレ、知らない…。」
『知ってるのは貴方のご両親と輝だけです。知らなくて当然です。貴方の持つソレは未だ貴方には過ぎた物、私が管理します。』
「だ、駄目だ！これはオレが譲り受けたんだ！誰にも渡さない！」
『そう言うと思いました。』
私はスカートのポケットから札を出した
その札は生き物のように宙を飛び雷霆杖に張り付いた
「は、はがれねぇー！！」
『きっと貴方が強くなる頃にはその札は役目を終えるでしょう。その時にはもう立派な祓い手になってますよ。』
其処に私はいないでしょうけど
私は逃げるように教室に戻った
教室の扉を開けたら視界が真っ暗になった
否、真っ暗になったというより
何かが私を抱き締めてる？
優しくてどこか安心する香りが私の鼻腔を擽る
「良かった…！無事で…！」
上から聞き慣れた声が聞こえた
『輝…。苦しいです。』
「君が能力を使う気配がした。」
ピクリと肩が跳ねる
それを見逃す輝ではなく
「あんなに、あんなに使わないでって言ったのに君は…！」
『輝、此処は目立ちます。場所を変えましょう？』
「あ…。」
私は輝の腕を掴み教室から離れた
私はある日を境に体が弱くなり、そしてそれは能力を使用した際にも影響が出るようになった
私が輝を引っ張っていたはずなのに今は輝に横抱きにされるくらいには
あとがき
次回から巻きます
このヒロイン入院するんで
終わり
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めだかの箱庭 - とても面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年5月26日 22時) (
レス) id: 22e06c1135 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - ルルさん» わあい！初コメだ！ありがとうございます！ (2020年3月19日 7時) (レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2020年3月18日 19時) (レス) id: 8704b5e388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2020年3月17日 12時
