第玖の怪異 深い後悔は消えぬ炎となり永遠に僕を苦しめる ページ11
輝said
傷つけたいわけじゃなかった
ただ、もう二度と危険な目にあってほしくなかっただけ
僕の頭の中では後悔と懺悔の言葉がぐるぐる回っていた
Aがその身に呪いを受けた時の夢を未だに見る
その時から彼女は体が弱くなった
僕が間に合っていれば………！
あれはまだ僕が八歳の頃だった
怪異を退治に出た日
僕は怪異を一刀両断した
「わずか八つであの腕前とは恐れ入る…。」
「流石源家の長男だ。」
「おい！西の方にも出たぞ！」
此処から西…
Aの家がある
嫌な予感がした
僕は走りづらい着物で懸命に走った
いつもより遅く感じた
「(どうか無事でいてくれ…！)」
この突き当たりを曲がった先だ！
「………！！！」
彼女は頭から血を流して倒れていた
彼女の傍にした怪異は彼女の頭に手を翳して何かを唱えていた
「Aから離れろッッ！！」
僕は渾身の一振で怪異を切った、はずだった
僕の刀がすり抜けた
「っ！？」
あり得ない
この刀が怪異を切れない事など一度もなかった！
怪異はゆっくり振り返る
黒いフードを深く被り表情は窺えない
「貴様…、もしや源の…。」
「Aに、何をした！！」
「A…？…ほぉ、そうか、今世ではそのような名なのか。」
「質問に答えろ！Aに何をした怪異！」
目の前の怪異は考える素振りをして
「案ずるな小僧。何もしておらぬ。…今はな。」
「信じられるか。」
「そうさな。強いて言えば、呪い(まじない)をかけた。」
「呪い…だと…？」
「呪い(まじない)のような呪い(のろい)だ。」
怪異はいつの間にか僕の後ろに立っていた
「しまっ…！？」
僕は反撃しようと振り返ったが
「遅い。」
トン、と軽い音が聞こえたのを最後に意識を手放した
「ふむ…これも因果か。さて、吉と出るか凶と出るか…。」
「幾年待ちわびたぞ。我が−−−−−−−」
それからだ
彼女の体が弱くなり、入退院を繰り返すようになったのは
そして、何処か遠くを見るみたいに
桜に魅入るようになった
じくり、と胸が焼ける感覚がした
あとがき
今回短い
夢主の設定ちょーこゆいな…
もはやオリキャラじゃね
おこめ最近ツイステッドワンダーランドやり始めた
とてつもない沼だったよ…
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めだかの箱庭 - とても面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年5月26日 22時) (
レス) id: 22e06c1135 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - ルルさん» わあい！初コメだ！ありがとうございます！ (2020年3月19日 7時) (レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2020年3月18日 19時) (レス) id: 8704b5e388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2020年3月17日 12時
