Episode3 狂的なまでの守護欲 ページ7
私はギリカナン一族の屋敷を訪れた
まずは先手を取る
私は屋敷の使用人にイリーナ様の場所を聞く
どうやら屋敷にいるようだ
丁度良い
報復はまだしないがジャブ程度なら許されるだろう
イリーナ様の部屋の前で足を止める
少しだけ深呼吸をし
扉をノックする
中からどなた、と聞こえた
私は扉を開けず
『本日付けでベルナルド様の秘書に配属されたAです。』
中から物音がし、扉が大きく開かれた
「貴方…！！性懲りもなくベルナルドにまた会いに来たのね！ほんっとしつこい子！」
イリーナ様は顔を真っ赤にしながら私に詰め寄る
『理事長に拝顔賜る前に母親である貴方に挨拶をしに参りました。どうかご容赦下さい。』
「な、ベルナルドの秘書は新条よ！」
『その新条様からの推薦なのですが。…ご存知なかったのですか？』
「〜〜〜〜！！」
嗚呼、昔と何も変わらない
逆上したイリーナ様は右手を大きく振りかぶった
「何をしている。」
私とイリーナ様は声のする方へ顔を向けた
『新条様。』
「新条！どういう事なの！？何故、この娘がいるの！」
「何の相談もなく申し訳ありません。私も多忙でして、もう一人、信頼出来る秘書を用意したかったのです。」
「だったらこの娘じゃなくても良いでしょう！？」
「ですが貴方様のご要望通り、とても優秀な方です。何の問題もございません。それとも、」
「イリーナ様は何か個人的な都合で彼女を蔑ろにしている、と？」
「っ！！！」
「っ、分かりました。貴方を秘書と認めましょう。けど、ベルナルドに色目を使ったり、あの子に何かあったら直ぐにクビにしますから。」
バタン！と扉が強く閉じられた
『はい。これからは理事長の為に誠心誠意努めさせて頂きますね。』
「君は、意外にも喧嘩っ早いんだな。中々来ないので探したら、イリーナ様に会っていたとは。肝が冷えたぞ。」
『はい。彼女には挨拶しておきたかったので。』
「だが、まだその時では、」
『理解しています。ですが、彼女に示したかった。貴方が数年前に追い出した卑しい女は此処にいますよ、と。』
「ーーーーー。」
『新条様には感謝しています。あの日、私に声をかけて下さったおかげで私はこうしていられる。』
「君は、これからどうするつもりだ？イリーナ様に何を…」
『安心してください。彼女には何もしませんよ。私が此処に戻った理由はただ一つ。』
『優しいあの人を全ての害悪から守る為です。』
Episode4 変わらない物→←Episode2 イリーナ・ギリカナン
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 43人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おこめ(プロフ) - 通りすがりの夢女子さん» 正直何番煎じかなって不安だったんですけど楽しんでもらえて何よりです！温かなコメントありがとうございます！ (2019年9月6日 18時) (
レス) id: 9ca12ec2fc (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの夢女子 - シリアスなお話、私も好きなのでいつも楽しく拝見させて頂いております。更新、大変かと思いますが、お体に気をつけて頑張ってください。応援しております。 (2019年9月6日 0時) (レス) id: 95d7b0ca4c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おこめ | 作成日時：2019年8月24日 21時
