Episode14 最後の警告 ページ21
「君にはギリカナン理事長の名前を預けて、私の代わりを頼んだはず。…それがこのザマとはな。」
「そ、それは…」
「いや、言い訳はいい。代役は終わりだ。」
「申し訳ございませんベルナルド様。」
「いくら大統領の接待の為とはいえ、大事な時に留守にした私が悪い。執事である君に畑違いの事をさせ期待し過ぎたようだ。」
『ベルナルド様。最初に進言したのは私です。全ての責は私にあるかと。』
「それでも最終的に決めたのは私だし、失敗したのは彼だ。君は提案しただけだ。」
『…出過ぎた事を言いました。』
「これよりオリオン財団理事の業務は私自身が遂行する。グロスターブ、君は暫くゆっくり休むといい。」
「は…。」
グロスターブは部屋を出て
入れ違いで新条が入ってきた
「お帰りでしたか。」
「新条。日本に手こずっているようだな。…趙金雲か。」
「…はい。」
「そうか。」
『(何を白々しい。)』
「だが、邪魔をしているのが奴だけなら良いのだがな。…新条。」
「刻印の選手の派遣先を決めました。」
「ああ、A。」
『はい。では、拝見します。』
「では失礼します。」
「待て。お前は父の代から理事長の秘書を務めてきた。そして未だに父の思想を支持している。そうだね？」
「…いえ。」
「だが父は死んだ。私は父のような理想など追いかけてはいない。理想だけを追い求めるようなオリオンは終わりを告げたのだ。私はオリオンを使って世界の経済を支配する。私の邪魔をすれば君であろうと只では済まない。分かっているな？」
「…はい。」
「私は、君が裏切らないという保証として」
「君の息子を刻印の選手として迎えたいと思う。」
「…っ！？」
『っ！』
Aは思わず資料から顔を上げる
「A。新条の見送りを。」
『はい。』
Aは扉を出て新条の斜め後ろを歩く
『どうか賢明な判断をなさって下さい。』
「……。」
『私は恩人を手にかけるような真似はしたくないので。これは』
最後の警告である
新条を見送り、執務室に戻る
『(やはり、優しい方だ。これがイリーナ様であれば申告すらしないだろうに。)』
『(私にはサッカーに対する思い入れ、熱意など持ち合わせていない。でも、)』
少しだけ、あの眩い世界に手を伸ばしたいと思ってしまった
あとがき
最近仕事が忙しくてイナオリの録画が溜まってるんだ
処理しないと…
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おこめ(プロフ) - 通りすがりの夢女子さん» 正直何番煎じかなって不安だったんですけど楽しんでもらえて何よりです！温かなコメントありがとうございます！ (2019年9月6日 18時) (
レス) id: 9ca12ec2fc (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの夢女子 - シリアスなお話、私も好きなのでいつも楽しく拝見させて頂いております。更新、大変かと思いますが、お体に気をつけて頑張ってください。応援しております。 (2019年9月6日 0時) (レス) id: 95d7b0ca4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2019年8月24日 21時
