少女騎士は涙する ページ6
『…やっぱり言わないんだな。』
「ごめん、君を信じていないわけではないんだ。だけど、」
『いいよ。』
「え？」
『言わなくていいよ。今はな。』
「蓮…。」
『試合が終わったら全て包み隠さず話してくれればいいよ。』
「あれ、怒ってる？」
『ああ。腸が煮えくり返りそうな位な。』
「えっと…、」
『だから、』
私は椅子から立ち野坂に背を向ける
『絶対勝てよ、お前はこんなとこで終わっていい人じゃない。勝って、手術…して…、っ』
私の声は水っぽく
なんとも情けなかった
嫌だ、野坂の前では
格好いい先輩でいたいのに
頬を伝うそれをどう誤魔化そうか考えを巡らせていた時
私の背中に温もりを感じた
そして両目は後ろの奴の手で隠された
「…うん、勝つよ。絶対勝ってみせる。」
野坂は泣いている私を見ないように後ろからタオルを被せた
「落ち着いたらベンチに来てね。」
そう言って控室を出て行った
『……気を、遣わせてしまったな。』
そしてタオルからふわっと野坂の香りがした
野坂side
蓮は人に自分の弱ってる所を見られるのが嫌いだ
それは今までの付き合いで何となく分かった
だけど正直驚いている
僕にそこまでの信頼を寄せていたことに
これは彼女の為にも負けられないな
僕はふ、と笑みが零れた
そして扉のすぐ横に立っていた人物にまた驚く
「西蔭…。」
「…思い出したんだ。俺が何故、貴方に惚れたか。」
「貴方はあの頃から自分の身がどうなろうと何かを成し遂げようと生きていた。その姿を見て、俺は貴方に付いて行こうと決めたんだ。」
「あの頃から貴方はちっともぶれちゃいない。一緒だ。」
「だから俺は、貴方が成し遂げようとする事に最後まで付き合う。」
「ああ。もう少しだけ頼むよ、西蔭。」
「行こう。」
「はい。」
『待て！』
僕は後ろを振り返った
side END
『西蔭だけじゃない、私も、私もいる。』
「蓮…。」
「全く、負けず嫌いな人だ…。」
そして野坂を挟んで
私達三人同時にフィールドへ踏み出した
続く
あとがき
野坂と西蔭が揃ってフィールドに行ったシーンがね
おこめにはバージンロードに見えたの
そういや、おこめが昔から好きだった乙ゲの
めいこいがアニメ始まっていたんだよね
出遅れたわー
OPにめちゃ噴いた
チャーリーのドタバタ☆ダンスがね
でもさ、やっぱり鴎外さんルートなのかな
くそっメインヒーロー優遇制度め！！
薄桜鬼の二の舞じゃねえか！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おこめ(プロフ) - 胡蝶蘭さん» だ、だよねー！全く、審判も仕事しろよなぁ。神聖なサッカーフィールドでアイツ等何してるんだよ…。TPOを考えろよ、TPO！ (2019年2月3日 22時) (
レス) id: bdc7861eff (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - はのんさん» おこめもね、最初は悠茜だと思ってたの。灰崎が茜を好きで茜は野坂が好きで、て。三角関係を期待したのはきっとおこめだけじゃないはず…！ (2019年2月3日 22時) (レス) id: bdc7861eff (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶蘭 - おこめさん、間違ってないよ！決勝戦でどちらが優勝するか決めるのに敵ばかり心配して自分のチームを応援しないなんてマネージャーとしてどうかと思うよ！心配するなら試合終わってからでしょ？！選手でも無いのに勝手にフィールドに入ったら駄目だよ！ (2019年2月3日 22時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
はのん - 私はどっちかと言うと 茜ちゃんが好きなので 悠茜 派です笑 でも、最後の試合で野坂くんが倒れた時に杏奈さんが1番先に駆け寄った所はみてて同じ感想をもちました！ (2019年2月3日 21時) (レス) id: ac926dc6e5 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - 未來さん» コメントサンクスです。やっぱり自分のペースで書くのが一番っすよね〜。 (2019年2月1日 20時) (レス) id: bdc7861eff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おこめ | 作成日時：2019年1月28日 19時
