6 ページ10
.
チャニョル先生が出て行って少しした時だった。
Prrrr Prrr
鳴り響いた病院内の電話。
「はい。」
近くの看護師さんがなにやらメモを取る。
「……はい……急死の患者さんですね。了解です。………………え！？」
「どうしたんですか？」
僕が問えば、看護師さんは困ったような顔をしながら「どうやら道で突然倒れた女性がいるんです。」と言う。
なるほど。
それで司法解剖に回されたってわけね。
「しかもそれが」
看護師さんは眉を潜めて言う。
「チャニョル先生の知り合いらしくて、電話越しに遠くから先生の泣き叫ぶ声が聞こえました。
まだ正式に調べてないからわからないんですけど、パッと見、薬らしくて……。」
僕は室内にいるくせに。
何も聞こえないくせに。
「……こんなに暑いですもんね。
もしかしたら」
蝉の鳴き声がより一層大きくなった気がした。
「薬、見間違えたのかも知れませんね」
頭に浮かんだのは昨日Aに処方した薬。
.
チャニョル先生は力なく戻ってきた。
すでに噂は広まってた為、皆チャニョル先生を見ても何も言わなかった。
ご遺体はいつもの部屋に入れられて、いざ「誰が司法解剖」するのか、という話に。
僕の言葉に先生は力なく笑った。
大切な妹が死んでしまったんだから。
そしてそれは同時に僕の好きな人が死んだことにもなるのだけど先生には内緒だ。
それを言ったらきっとチャニョル先生は僕に司法解剖をやらせてくれないから。
「先生。僕に司法解剖をやらせて頂けませんか？
＿＿＿＿必ず、原因を突き止めます」
僕はなんとしてもこの司法解剖をしないといけない。
そう、これは＿＿＿＿僕なりの制裁。
チャニョル「優しいんだね君は。」
先生のその言葉に僕は笑いかける。
チャニョル「確かに俺の次に君が腕があると思う。……頼むぞ。」
僕は力強く頷く。
チャニョル「今日の夜暇かい？
レバーを食べながら昨日の続きでも1杯どう？ヤケだ。」
「……司法解剖が終わり次第なら。
なるべく早く突き止めたいので今日の夜やります。」
あなたの愛する妹であり僕の彼女の司法解剖を。
チャニョル「じゃあそこのドトールでも入って待ってるから来てよ。
……できればその時に結果を教えて欲しい」
本来なら病院外に結果を持ってくなんて禁止だ。
でも、僕はﾆｺﾘと笑うと
「任せてください」
と言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1031人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「EXO」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆーりんご(プロフ) - suminさん» ありがとうございます！ 純愛をかかない野郎が本気を出しました← (2016年8月15日 20時) (
レス) id: 17c364bb50 (このIDを非表示/違反報告)
sumin(プロフ) - ゆーりんごさん！短編の小説なのに私の目が潤っちゃいました！切ないのにいい話....この5人のつづきが気になります！とてもいい話でした！これからも応援してます！ (2016年8月15日 20時) (レス) id: 20eef0f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
レタス(プロフ) - Yellow8938さん» やったー！ありがとうございました！！私も味はわかりません（笑） (2016年8月15日 15時) (レス) id: dc35c175ab (このIDを非表示/違反報告)
Yellow8938(プロフ) - こんばんは！ギョンスくん可愛いですドキドキしちゃいましたセフンくんやばいです怖いけどそれだけ好きなのかなってどんな味がするのか想像しちゃいまし (2016年8月14日 18時) (レス) id: 750a0b77cf (このIDを非表示/違反報告)
北国(プロフ) - レタスキャベツ白菜さん» ラブ (2016年8月14日 17時) (レス) id: 7bf82ccb79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：NeNe,レタス,練乳,北国,ちょな,ゆーりんご
x他5人 | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2016年8月14日 7時
