2 ページ2
・
「いってら！！ありがとなー！！」
そう言って手を振るチャニョルたちに手を振り返し、私とギョンスは山を少し下ったところにあるコンビニへの道に就く。
少し舗装された道を、数十メートルごとに立っている電灯を頼りに進みながら ふと空を見上げると そこにはたくさんの星がキラキラと輝いていた。
「わ、見て、ギョンス！
ここからでも沢山 星見える！」
夜空を指差しながら言うと、もう片方の手に暖かい感触。
「そうやってよそ見してると危ないだろ」
「んふふ、ごめん」
手をつなぎ直して指を絡めると、ギョンスも空を見上げた。
「山で明かりが少ないからかな。
普段は見られないような小さな星も見えるね」
.
私とギョンスは数ヶ月前から付き合ってる。
男女8人の仲良しグループだけど、その中でこの事を知ってる人は私たち以外誰もいない。
秘密にしようと思っていたわけじゃないけれど、言うタイミングを逃してしまって 言えずじまいなのだ。
「ね、なんでさっき、『ジョンデの代わりに俺が買い物行く』って言ったの？」
本当はなんとなくわかるけど、ちょっと意地悪。
夜の少し肌寒い空気の中、二人の足音だけが山道に響いていた。
すると少しの沈黙の後、ギョンスが口を開いた。
「…ロッジからコンビニまで、歩いて30分はかかるのと…」
「のと？」
「…キャンプ中、なかなか二人になれなかったから。」
少しお酒が入っているギョンスは いつにも増して正直だ。
「そっかそっか！！あはは！」
そんなギョンスに私の頬は緩みっぱなし。
そしてコンビニの明かりが見えてきたところで、ギョンスが足を止めた。
「もう一つ。」
「？」
「ジョンデとAの距離が近くて、少し嫉妬した。」
少しだけ不貞腐れたギョンスの表情に私の心臓は音を増す。
「んふ、」
「…なに、その顔」
「んふっふっふっふ」
つないでいる手にグイッと力を入れて、ギョンスの方に頭をグリグリ押しつける。
きっとチャニョルやベクがこれをするとギョンスは殴って嫌がるんだろうけど、私にだけ許されてる特権。
だってほら、少し微笑んで私の頭をくしゃっとなでたギョンスの目は、とても優しい。
煌々と光るコンビニの明かりに急かされるように、私たちは また手を引っ張って歩みを再開した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1031人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「EXO」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆーりんご(プロフ) - suminさん» ありがとうございます！ 純愛をかかない野郎が本気を出しました← (2016年8月15日 20時) (
レス) id: 17c364bb50 (このIDを非表示/違反報告)
sumin(プロフ) - ゆーりんごさん！短編の小説なのに私の目が潤っちゃいました！切ないのにいい話....この5人のつづきが気になります！とてもいい話でした！これからも応援してます！ (2016年8月15日 20時) (レス) id: 20eef0f8b0 (このIDを非表示/違反報告)
レタス(プロフ) - Yellow8938さん» やったー！ありがとうございました！！私も味はわかりません（笑） (2016年8月15日 15時) (レス) id: dc35c175ab (このIDを非表示/違反報告)
Yellow8938(プロフ) - こんばんは！ギョンスくん可愛いですドキドキしちゃいましたセフンくんやばいです怖いけどそれだけ好きなのかなってどんな味がするのか想像しちゃいまし (2016年8月14日 18時) (レス) id: 750a0b77cf (このIDを非表示/違反報告)
北国(プロフ) - レタスキャベツ白菜さん» ラブ (2016年8月14日 17時) (レス) id: 7bf82ccb79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：NeNe,レタス,練乳,北国,ちょな,ゆーりんご
x他5人 | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2016年8月14日 7時
