感じていたいのは hri ページ6
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「Aちゃん」
『はい』
「好きです。」
平井さんからの一回目の告白は一緒に帰っていた時の別れ際だった。
もう何ヶ月も前の話になる。
『…ちょっと。』
きょとんとした顔で私の前を通せんぼする彼。
楽屋から出ようとする前に立ち、私が左に動けば左に動いて、右に動けば右に動く。
『もう！平井さん、退いてください！』
「今日一緒に帰ってくれるなら退く！」
『帰りますから！退いてください！』
彼から猛烈なアピールを受けて何ヶ月も経つというのに、私はまだ返事を返せないでいた。
それは、私が恋愛に発展するのが怖かったから。
好きという感情がまだ理解出来ていない私が、平井さんと恋人になる自信等なかったから。
仕事が終わり、平井さんが外で待っているからと急いでいるとプロデューサーさんに呼び止められ、私は平井さんに事情と謝罪のLINEを送る。既読がついたのか、もう返信が来ているのか確認する間も無くプロデューサーさんの話を聞きに行けば、お前は面白くない、だの芸人なんて辞めちまえ、などというような内容をただひたすらに延々と言われる時間が続いた。
『すみませんでした。』
長々とした説教が終わってヘロヘロになって部屋を出る。恐らく何かしらの八つ当たりであろう、ということはわかっていたが長々と悪く言われると、私も精神的に滅入ってしまう。
溢れ出そうになる涙をぐっと堪えて、私は駆け足で平井さんを迎えに行く。
「大丈夫やった？」
如何にも私を待ってましたというような彼は、心配そうな顔つきでそう言う。
我慢した涙が今にも溢れ出そうになるのをどうしたら止められるかわからなかった。
「辛かったな。何言われたん。」
平井さんのその顔を見たらポロポロと溢れる涙を止められそうになかった。
彼に会った瞬間に包まれた安心感に、私は只身を委ねるしか無かった。
更なる安心感を求めて、ふらふらと歩き出し彼の胸に顔を埋める。
彼の心臓音が心地よくて、それを聞いていると今度は彼が私の頭を撫でた。
私が辛いことも、悲しかったことも、楽しかったことも、彼に聞いてもらいたい。この心地良さはきっと彼からしか感じられないであろう。
『平井さん』
「ん？」
『私の彼氏になってくれますか。』
まだ顔は見れない私を許してください。
それでも貴方からにしか感じられない心地良さを、何時までも独り占めしていたいから。
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林檎果汁(プロフ) - そらばうぉ＠（大体）同い年卍同盟さん» 夜分遅くにお返事失礼致します。実は、勢いで書きすぎてキャラ崩壊しているな、と反省しておりましたので、そんなこと言っていただいて嬉しい限りです。本当に有難う御座います。これからもよろしくお願いします。 (6月22日 2時) (
レス) id: 21f83d1d44 (このIDを非表示/違反報告)
そらばうぉ＠（大体）同い年卍同盟(プロフ) - 初めてのコメント失礼します…！最新話読ませていただいたんですけど、さすがに世界観大好き過ぎてコメントさせてください…甘い感じもありつつ、少しブルーな雰囲気もあって、ふんわりとした世界観がめっちゃくちゃ刺さりました… (6月22日 1時) (レス) @page16 id: df0b4c1e3d (このIDを非表示/違反報告)
林檎果汁(プロフ) - みこさん» 夜分遅くにお返事失礼致します。本当に有難う御座います！久しぶりの更新がパッとせず申し訳ありません…。これからもよろしくお願いします。 (6月20日 1時) (レス) id: 21f83d1d44 (このIDを非表示/違反報告)
みこ - 初めまして。お話の雰囲気がとても素敵で大好きです。何度も繰り返し読んでいます。林檎果汁さまのペースで、また更新していただけたら嬉しいです。応援しています！ (6月5日 0時) (レス) id: b749058d6c (このIDを非表示/違反報告)
林檎果汁(プロフ) - ●さん» コメント有難うございます。ごめんなさい。SNSアカウントは開設していないんです。もし機会があれば是非お知らせしますね！ (2023年4月1日 19時) (レス) id: 21f83d1d44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎果汁 | 作成日時：2023年2月25日 15時
