魔法にかけられて uri ページ12
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彼が寝ている横で、私は眠れずにいた。
暗闇の中で、私の顔をスマホの明かりが照らす。
私の背中には彼がぴったりとくっついて、私のお腹に手を回している状態で眠っている。彼のぬくもりが、1人だけ眠れずにいる寂しさを誤魔化してくれる。
眠っている彼を起こさないよう、私は音を出さないようにすることを努めていた。
すると、突然回っていた腕の力が入るのが解り、それが故意的なものかも何となく察しがついた。
『どうしたの？』
「…なんかすごい怖い夢見た」
少し掠れた低い声が耳元で聞こえる。
『珍しい。どんな夢？』
「大きな化け物に追いかけ回される夢やった」
まさかまさかの夢の内容にクスクスと笑うと、私に吊られたのか笑う浦井さん。
寝てしまっていなくて良かった。彼は私が嫌な夢を見た時には必ず安心させてくれる。だから私も彼が嫌な夢を見た時には安心させてあげたい。
ガサガサと布団の擦れる音を立てながら私は身体を浦井さんの方に向けて、目を合わせた。
顔を近づけて短く口付けをすると、布団の擦れる音に埋もれてちゅ、と小さい音が聞こえる。
『次はいい夢を見る魔法』
そういうと暗闇の中で私の目をぼんやりと見つめて口を開いた。
「ちゃんとかけてよ」
『かけたのに』
あからさまに手の内がわかるのでそう言いつつも私は彼の事になると滅法弱いので、また唇を重ねた。
彼は満足そうに口角をあげた後、今度は彼から口付けをされて、また暗闇の中で音が鳴る。
「これはAがぐっすり眠れる魔法」
そう言って私の事を包み込む様に抱きしめ、とんとん、と背中を優しく叩く。
すると不思議なことにさっき迄顔を出さなかった睡魔が、呼ばれた様に顔を出す。
彼の心音を聞きながら、私は重くなる瞼を大人しく閉じた。まるで、本当に魔法にかけられたように。
私は彼と共に、段々とぼんやりしてくる意識を手放した。
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林檎果汁(プロフ) - そらばうぉ＠（大体）同い年卍同盟さん» 夜分遅くにお返事失礼致します。実は、勢いで書きすぎてキャラ崩壊しているな、と反省しておりましたので、そんなこと言っていただいて嬉しい限りです。本当に有難う御座います。これからもよろしくお願いします。 (6月22日 2時) (
レス) id: 21f83d1d44 (このIDを非表示/違反報告)
そらばうぉ＠（大体）同い年卍同盟(プロフ) - 初めてのコメント失礼します…！最新話読ませていただいたんですけど、さすがに世界観大好き過ぎてコメントさせてください…甘い感じもありつつ、少しブルーな雰囲気もあって、ふんわりとした世界観がめっちゃくちゃ刺さりました… (6月22日 1時) (レス) @page16 id: df0b4c1e3d (このIDを非表示/違反報告)
林檎果汁(プロフ) - みこさん» 夜分遅くにお返事失礼致します。本当に有難う御座います！久しぶりの更新がパッとせず申し訳ありません…。これからもよろしくお願いします。 (6月20日 1時) (レス) id: 21f83d1d44 (このIDを非表示/違反報告)
みこ - 初めまして。お話の雰囲気がとても素敵で大好きです。何度も繰り返し読んでいます。林檎果汁さまのペースで、また更新していただけたら嬉しいです。応援しています！ (6月5日 0時) (レス) id: b749058d6c (このIDを非表示/違反報告)
林檎果汁(プロフ) - ●さん» コメント有難うございます。ごめんなさい。SNSアカウントは開設していないんです。もし機会があれば是非お知らせしますね！ (2023年4月1日 19時) (レス) id: 21f83d1d44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎果汁 | 作成日時：2023年2月25日 15時
