些細な事でもいい ページ8
『てめえなんで朝出なかった!!!』
耳がキーンとするほどの音量に私は携帯を耳から少しだけ離した。
私は弁解をする暇もなく、爆豪くんは文句と怒りの言葉を続けた。
…確かに私が悪いけれど、私の話も少しは聞いて欲しい。
「ごめんってば…今日は寝坊しちゃって時間なかったんだよ」
『知るか!!なら一言連絡入れればいいだろーが！』
確かに。
うっ、と反論する言葉もなくて言葉を詰まらせる。
確かにそうなのだけれど。
私だって、爆豪くんの声を聞けるのを毎日楽しみにしているのだ。
1分でも時間があったのなら通話をしている。
「……昨日少し体調悪くて、眠れなくて…朝起きたらもう訓練始まる時間だったの…
お茶子ちゃんはいつも私が起こしてたし、結局2人で遅刻しちゃって…」
昨日はここ数日の絶好調が嘘のようになくなり、頭痛がひどかった。
幸い、身体の痛みはない。
だとすると、身体を動かしすぎと言うよりは激しい運動によるストレスかもしれない。
いくら楽しいとは言え、身体はどんどん疲れを溜めていく。それに今の私は弱っているから、多少のストレスでも簡単に体調が崩れてしまうのだ。
『……なんで俺に連絡しなかった』
「…え？いや、大した事なかったし、もう寝てる時間だと思って…」
『それじゃあ意味ねえだろうが』
落ち着いた低い声に、お説教モードなのだと悟る。
かと言って、昨日は間違いなく爆豪くんに連絡をかけるほどのものでもなかったし、そのためだけに爆豪くんを起こすのは気が引けた。
それで次の日起きれずに逆に迷惑を掛けてしまうのは本末転倒なのだけど。
『些細な事でも連絡しろ
眠れないだけでもいい。』
「でも爆豪くんだって毎日職場体験で忙しいのに…」
『どーでもいいわ。とにかく体調悪い時は連絡しろ。夜中でも！いいな!!!』
一方的にプチリと切れた電話を見つめる。
…お言葉に甘えようか、でも爆豪くんにはしっかり眠って欲しい。
そんな葛藤の中、爆豪くんの声を聞く口実が増えた事実を密かに噛み締めた。
「未時さん、彼氏？」
「え！？ち、違います…えっと…お友達です」
ガンヘッドさんの言葉に顔が熱くなった。
もしかして、もしかしたら…。
一緒に歩いてたら、恋人に見えたりするのだろうか。
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山野 珠雨(プロフ) - 梅姫美さん» ありがとうございます！これからもかっこいいかっちゃんをお届けできるように頑張ります！ (2018年9月15日 19時) (
レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
梅姫美(プロフ) - やだ。かっこいい。ありがとうございます。もう。はい。いい作品ではい。めっちゃいいとしか言えない。！ (2018年9月13日 18時) (レス) id: c23f604db7 (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - 桃兎さん» 返信遅くなり申し訳ありません！あなたのような優しい言葉を掛けてくれる方がたくさんいて本当に救われています。まだまだ未熟な私ですが、皆様の応援を糧に頑張ります！ (2018年8月20日 1時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
桃兎(プロフ) - 初コメ失礼します！ 私もそんな沢山評価来る様な作品あまり作れませんが、コメント、評価の通知にビビる気持ち凄く分かります！ お話凄く面白いので、更新いつも楽しみです！頑張って下さい！ (2018年8月1日 10時) (レス) id: 050cf08f0a (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - 苺デラックスさん» いつもありがとうございます！遅い更新になってしまいますが、最後までどうかよろしくお願いします。 (2018年7月29日 18時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山野朱雨 | 作成日時：2018年3月9日 23時
