数年ぶりの楽しい気持ち ページ24
急ぎながらご飯を運んでいると、さらりと私の髪の毛に爆豪くんの手が通される。
そして優しく櫛でとかされてまたうとうととし始めた頭を覚醒させるように温かいコーヒーを飲んだ。
「すっかり2人暮らしが板についてるなぁ」
「…そう言えば、お茶子ちゃんはどうして私たちが一緒に暮らしてるの知ってるの？」
「職場体験の日に爆豪くんに聞いたんだよ。ほら、あの日爆豪くんが迎えに来たでしょ？あの日だよ」
言われてみれば、お茶子ちゃんがあの日1人で帰ってしまったのは爆豪くんが来るからだったのか。
だとしても、お茶子ちゃんを1人で帰らせるなんてなんだか寂しい事をしてしまった。
今日は思う存分楽しんで、お茶子ちゃんにもたくさんお礼できたらいいなぁ。
「できた。着替えて来い」
「はーい。ごちそうさまでした。あ、食器は……って、時間ないんだった。頼んでもいいかな…？」
「元からそのつもりだわ」
ありがとう！と言って、勢いよく階段を駆け上がる。「走んじゃねえ!!危ねえだろ！」と言う一階からの声に走っていた足をピタリと止めた。
今日はどんな服にしよう。と、クローゼット中を開ける。
こんな楽しい事滅多にない。…いや、友達と出かけるためにオシャレをしてこんなに楽しい気持ちになったのは初めてかもしれない。
少なくとも、この数年はこんな事なかった。
そんな事を考えながら、私は白いブラウスとワインレッドのスカートを手に取った。
薄くお化粧をして、全身鏡の前で一周回る。
髪の毛はふわっとハーフアップにされていた。ワンポイントで白いリボンもついてる。
こんな毒々しい色をした髪の毛にこの髪型とリボンは似合わないかもしれないけれど、爆豪くんが結んでくれたこの髪とこれからお茶子ちゃんとどこに行こうという楽しみ。
何もかもが嬉しくて、私は堪えきれずに口角を上げた。
「オイ！早よ行って来い!!」
「い、今行くよ！」
近くにあった白いバックを手に取ると、お財布と携帯とお化粧道具を中に詰め込む。
私はまた怒鳴られないうちにと走って階段を駆け降りようとしてから、さっき走るなと怒られた事を思い出して急ぎかけた足をゆっくりと一歩前に踏み出した。
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山野 珠雨(プロフ) - 梅姫美さん» ありがとうございます！これからもかっこいいかっちゃんをお届けできるように頑張ります！ (2018年9月15日 19時) (
レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
梅姫美(プロフ) - やだ。かっこいい。ありがとうございます。もう。はい。いい作品ではい。めっちゃいいとしか言えない。！ (2018年9月13日 18時) (レス) id: c23f604db7 (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - 桃兎さん» 返信遅くなり申し訳ありません！あなたのような優しい言葉を掛けてくれる方がたくさんいて本当に救われています。まだまだ未熟な私ですが、皆様の応援を糧に頑張ります！ (2018年8月20日 1時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
桃兎(プロフ) - 初コメ失礼します！ 私もそんな沢山評価来る様な作品あまり作れませんが、コメント、評価の通知にビビる気持ち凄く分かります！ お話凄く面白いので、更新いつも楽しみです！頑張って下さい！ (2018年8月1日 10時) (レス) id: 050cf08f0a (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - 苺デラックスさん» いつもありがとうございます！遅い更新になってしまいますが、最後までどうかよろしくお願いします。 (2018年7月29日 18時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山野朱雨 | 作成日時：2018年3月9日 23時
