普通の学校生活 ページ7
「えー、この文を英略してみましょう」
普通すぎ。誰かのそんな声が耳に届いた。
確かに個性把握テストの次にこれでは楽さが目立つかもしれない。
プレゼントマイク先生の授業は嫌いじゃない。
なんとなくゆったりとした気持ちになる。
…まあ、多分普通の学校らしい馴染みのある授業だからだと思うけれど。
(…ん？)
その時、床にコロコロと白い塊が転がっているのが見えた。
後ろの緑の子が「あっ…」と声を漏らしたのがわかった。
私はクスリと笑うと、席に座ったままその白い塊を手にとって緑の子の机に置いた。
「っ…あ、ありがとう…」
ひっそりと聞こえるその声に、私は小声で「いいえ」と返した。
小学校の頃から自分があの数年で死ぬ事を自覚していた私は学校生活と言うものにまるで興味がなかった。
ただ当たり前のように登校し、授業を受け、クラスメイトとの接触を避けた。
けれど雄英だけは自由に過ごして見ようと決めたのだ。もうじき死んでしまうのだから、最後くらい。
なんでもいい、ただクラスメイトと一緒に授業を受けて、話して、一緒に過ごして、笑っていたかっただけなのだ。
所詮は無い物強請り。でも気をぬくたびに『もっと普通に生きたかった』と思ってしまうのは私のわがままなのだろうか。
どんどんモヤの掛かるような気分だった。
ちょうど鐘がなり、思考は強制的に打ち切られた。
前の黒板を見れば、考え事をしているうちにどんどん進んでいて慌ててノートを移す。
ふと、理解できない文に直面しペンの動きを止めた。
どうしよう、誰に聞こう…と辺りを見渡し、自分に質問ができるような友達などいない事に気がつく。
「…爆豪くん、」
私はシャーペンの後ろの部分で爆豪くんの背中をつんつんと突いた。
気づいてるはずなのに爆豪くんは知らん顔でそっぽを向く。
少しムッときてシャーペンを押し付ける力を少し強めた。
「ばーくーごーくーん」
「るッせえなブス！死ね！！」
やっと振り向いてくれた爆豪くんの眉は吊り上っていた。もちろん目も。
ボフンっと爆豪くんの手から音がなる。
私はさっきの仕返しのつもりで爆豪くんの暴言は知らんぷりで本題に入った。
「あのね、ここの問題がわからなくて」
「ハッ、誰が教えるかバーカ！」
さっきまで怒りに満ちていた顔は悪戯っぽく口角を上げていた。
子供みたいだ…、とは口には出さず。
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クーニャン(プロフ) - えーと、見失ったので、また見つけたら、連絡します。 (2018年10月13日 20時) (
レス) id: 5eb4794cf2 (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - クーニャンさん» この度はお話を読んでいただきありがとうございます！寿命は16歳までの数ヶ月と言うのが正しいです！間違ってしまっている回がわかるのでしたらご報告いただければ修正してまいります！混乱させてしまって本当にごめんなさい！ (2018年10月12日 2時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
クーニャン(プロフ) - 初めまして、こんばんは。わからないところがあるので、質問です。ある回で16歳で死ぬ、残り数ヶ月。というのと、寿命が残り数年と書かれた回があります。どちらが正しいのでしょう？ (2018年10月11日 23時) (レス) id: 5eb4794cf2 (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - tukihoさん» はい！頑張ります！！ (2017年12月31日 1時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - 山野 珠雨さん» 受験生頑張ってください!!努力は報われます!! (2017年12月31日 1時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山野朱雨 x他1人 | 作成日時：2017年11月13日 18時
