体育祭当日。 ページ48
体育祭当日。
私はいつもの体育技に身を包むと、無意識に震える脚を奮い立たせていた。
今私が立っているのは体育祭会場の真ん中。
歓声と打ち上がる花火の騒音の中私たち1-Aは入場していた。
緊張で頭が白くなって、大勢の人が私を視界に入れていると思うと怖くて怖くて身体が震えた。
「ここ、こ、こわ、あの…私こんなところにっ
ここにいていいのっ…？き、きき緊張で身体が」
「未時落ち着け！」
「Aちゃん！深呼吸だよ！」
お茶子ちゃんに習って大きく深呼吸をした。
観客席の人間を全員じゃがいもだと思って目を向けるも、興奮に気分が高揚している観客席の人たちをじゃがいもと思うには流石に無理があるらしい。
ひぇ〜…と情けない声が出た。
続いて入場してくるB組や普通科、サポート科の人たちと目を合わせないように下を向いた。
一年生の主催はミッドナイト先生らしい。
何かとお世話になっている先生だから、体育祭で近くにいてくれるのはとっても心強い。
「選手代表、爆豪勝己！」
えっ！と言う誰かの声が聞こえた。
かく言う私も驚きで、そう言えば確か実技試験で彼は一位通過だったはずだ。
実力と自信に見合う結果で羨ましい限り。
緊張する様子を微塵も見せない爆豪くんが壇上に上がった。
「せんせー、俺が一位になる。」
「絶対やると思った！」と、みんなの心の声が聞こえた気がした。
こんなにたくさんの人の中で、爆豪くんは緊張する様子１つ見せず涼しい顔でいつも通り、爆豪くんらしい言葉を言って見せた。
他の人から見れば他組の怒りを買うようなもので、敵を増やす行動でしかないのだろうけど。
自分を表に出す事は難しい。
だからこそ、今の爆豪くんの言動は私にはとてもかっこいいものに見えてしまった。
案の定、他の生徒からのブーイングは凄まじい。
「なぜ品位を貶めるような事をするんだ！」
「せめて跳ねのいい踏み台になってくれ」
飯田くんの言葉に対する爆豪くんの返しにクスリと笑ってしまった。
おかげで緊張と体の震えはいくらかマシになって、小さく安堵の吐息を吐く。
「さて、それじゃあ早速始めましょう！
第一種目はいわゆる予選よ！」
ミッドナイト先生の背後にある大きなモニターのスロットのようなものがぐるりと動き始めた。
「今年はこれ！」
ガチリと動きの止まったそれに書いてあるのは『障害物競争』と言う文字。
不安だらけだけれど、きっと大丈夫。
……私だって、きっと。
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クーニャン(プロフ) - えーと、見失ったので、また見つけたら、連絡します。 (2018年10月13日 20時) (
レス) id: 5eb4794cf2 (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - クーニャンさん» この度はお話を読んでいただきありがとうございます！寿命は16歳までの数ヶ月と言うのが正しいです！間違ってしまっている回がわかるのでしたらご報告いただければ修正してまいります！混乱させてしまって本当にごめんなさい！ (2018年10月12日 2時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
クーニャン(プロフ) - 初めまして、こんばんは。わからないところがあるので、質問です。ある回で16歳で死ぬ、残り数ヶ月。というのと、寿命が残り数年と書かれた回があります。どちらが正しいのでしょう？ (2018年10月11日 23時) (レス) id: 5eb4794cf2 (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - tukihoさん» はい！頑張ります！！ (2017年12月31日 1時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - 山野 珠雨さん» 受験生頑張ってください!!努力は報われます!! (2017年12月31日 1時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山野朱雨 x他1人 | 作成日時：2017年11月13日 18時
