事故死 ページ44
両親なんてどうでもよくて、証拠に涙の１つも出てこない私はやはり両親の血を引いていると思う。
両親が私を捨てたように、私も両親の事を大切に思ったり死を悲しんだりする心がないのだから。
「……誰から聞いた？」
「ヴィランからです」
別に、今更会いたいとか愛して欲しいとか。
そんな事は微塵も思ってない。
むしろ会いたくはなかったし、こう言う言い方はヒーロー志望としてよくないけれど、2度と会えなくなったのだから都合がいい。
「……ヴィラン、か…」
相澤先生が少し考えるそぶりをした。
やはり私の個性の事や血縁者の事は相澤先生の方が詳しいらしい。
当たり前だ。個性が発言してすぐに捨てられた私には両親と祖父母以外の血縁者に会ったことすらないのだから。
知っているのは個性の事と、両親が私の事を捨てたにも関わらず祖父母が自ら私の面倒を見る事を買って出てくれた事。
ちなみに祖父母は父の方の祖父母だった。
「…確かに、お前の両親は数年前に亡くなってる」
…やっぱり。
実際にそう言われたら少しくらい衝撃や悲しみが来るかと思っていたけれど、案外心は安定していた。
いよいよ本格的に私の両親への愛がない事を自覚した。
「なぜ隠していたんですか？」
「そう簡単に口にできる話じゃないだろ
両親が亡くなったなんて」
「………そう、ですね」
「ここまできて隠すつもりはない。
死因は単純に、『事故死』だ」
おそらくそれは私の個性の『厄災を引き寄せる』と言うやつで、言うなれば両親が死んだのは私の個性のせいになる。
ヒーローか志望の私が人を殺した。
(そんなこと誰かにいったら確実に軽蔑される)
罪悪感なんかより先にそんな事が浮かんだ。
紛れもなく私の最低な心で、つくづく私は根っからひどい人間らしい。
両親の遺伝子で最低な性格が私に継がれてしまったのかもしれない。…人のせいにするのはよくないけれど。
「…それと、もう１つ聞きたいことがあります」
これはわずかな希望、だったのかもしれない。
そうでないなら聞く理由がないから。
私は絶対にこの呪いから解き放たれる事はない。
解き放たれる事なく死ぬのだ。
…だけれど雄英に来て少しだけ、ほんの少しだけ。
最低な私も、希望と言うものを知ってしまった。
「………今までの『タイムリミット』所持者で、この個性から逃れた人っているんですか？」
どんな答えであれ、誰かが私を愛するはずないのだけれど。
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クーニャン(プロフ) - えーと、見失ったので、また見つけたら、連絡します。 (2018年10月13日 20時) (
レス) id: 5eb4794cf2 (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - クーニャンさん» この度はお話を読んでいただきありがとうございます！寿命は16歳までの数ヶ月と言うのが正しいです！間違ってしまっている回がわかるのでしたらご報告いただければ修正してまいります！混乱させてしまって本当にごめんなさい！ (2018年10月12日 2時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
クーニャン(プロフ) - 初めまして、こんばんは。わからないところがあるので、質問です。ある回で16歳で死ぬ、残り数ヶ月。というのと、寿命が残り数年と書かれた回があります。どちらが正しいのでしょう？ (2018年10月11日 23時) (レス) id: 5eb4794cf2 (このIDを非表示/違反報告)
山野 珠雨(プロフ) - tukihoさん» はい！頑張ります！！ (2017年12月31日 1時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - 山野 珠雨さん» 受験生頑張ってください!!努力は報われます!! (2017年12月31日 1時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山野朱雨 x他1人 | 作成日時：2017年11月13日 18時
