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「誰だ！！」
「うわあ！？」
暗闇の中を進んでいたのに急に灯を突きつけられて、そして俺は宙に浮いた
知らないうちに背後に近づいていた大人に掴まれて、槍を突きつけられていた
振り返って見たその人の真っ直ぐに俺を見る目は鋭くて、すぐに王宮の見張りの人なんだって思い至った
「ちがっ、俺はカズナリの友達で！」
「ふざけたことを言う子供だ。・・・いくら子供だろうと、いたずらで忍び込むことがどれほどの罪か知らないわけではないだろう？」
かちゃり、と槍が立てる音に泣きそうになる
でも、そうだ
この人に言えばいいんだ！
「ねえ、大変だよ！王様が殺されちゃう！」
「はあ？」
「さっき聞いたんだ、変な男が二人、今日は月がないからって。木を伝って侵入すればいけるって、そう言ってたんだ！」
「協定を行ってから、ただでさえ警備が大変になったというのに・・・大人をからかうんじゃないよ」
聞く耳を持ってくれない・・・
本当に、殺られる！！
初めて感じた言いようのねえ恐怖
こんなとこで時間を無駄にしてる間にも、あいつらは近づいてきてるかも知んねえのに
それでも俺はこれ以上何も言えなくなってしまった
寒さなんて感じないのに震える唇を噛み締めて
堪えきれない涙をぼろぼろ零しながら、ぎゅっと目を閉じた
その時だった
近づいてくる新しい灯が一つと、
「ユウマさん、駄目だよ！！」
カズナリ・・・何で？
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しゅり(プロフ) - 乃絵さん» コメント有難うございます。乃絵さんの心に触れる作品を書けたこと、嬉しく思います。悲しい終わり方だけれども、どこか救われるものがあればいいなと思い書いた作品なので、素敵な感想頂けて安心しました。楽しんでいただけて何よりです！ (2016年5月13日 10時) (
レス) id: 642534afe5 (このIDを非表示/違反報告)
乃絵(プロフ) - 完結おめでとうございます。世界観に引き込まれて読んでいました。中心の3人がそれぞれの優しさで世界を動かし、胸が詰まる思いでした。先の世でカズナリとサトシ、出会えるといいなと思います。読ませていただいてありがとうございました。 (2016年5月1日 14時) (レス) id: 40036218a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2016年4月15日 19時
