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「そうだ。本当はこれ渡しに来たんだよ、俺」
「ん、何？」
「こっちは先生から。今度の収穫祭でやる屋台の案だって。・・・それと、これ。また郵便受け見てなかったでしょ、かなりぎゅうぎゅうになってたよ」
「あー、つい忘れちまうんだよな」
孤児院では年に二回、畑で育てている野菜や果物を使った収穫祭が開かれる
そのまま直売もすれば屋台で調理した物を提供したりと様々で、売上の一部は孤児院の運営にも使われているらしい
それなりに好評で毎年多くの人で賑わいを見せる中、神父様が作るお菓子は人気商品の一つになっている
「今年は日持ちするもんがいいって言われてんだよな・・・。どうすっかな・・・」
「この間のクッキーは？人参とか南瓜とかの。あれ、俺結構好きだったよ」
「まあ、その辺りが無難だよな・・・」
うーん、と悩み出した神父様は置いといて、俺もそろそろ戻らないといけない時間だ
そろそろ帰るね、と踵を返そうとした所で
「あ、そうだ。戻るんなら、ちょっと伝言頼まれてよ」
いつの間にか封を開けていた手紙をまた元に戻しながら、くしゃりと笑みを浮かべる
「客人が来るんだけど、そっちの応接間使わせてって」
「いいけど、いつの話？」
「ん？・・・今日みたいだな」
「はあ！？」
急過ぎるだろ、と思わず詰め寄れば、だって気付かなかったんだもん、と悪びれた様子もなく肩をすくめる
「先生めっちゃ怒ると思うよ。昨日ちび達が悪戯しちゃって、今、壁中の落書き落とすのに必死だから」
「まじか。・・・でも、多分許してもらえるよ。なんせ、翔くんにとっても良い知らせだからな」
頼んだよ、潤
そう言うと、俺の胸に封が切られた手紙をとん、と押し付けた
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しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、最後までお付き合いいただきありがとうございました！ 出来るだけハッピーエンドを迎えられるように、と思っていたので、そう言って頂けて嬉しいです。型破りな自由奔放神父様を感じて頂けてありがとうございます笑 素敵なコメントありがとうございました！ (2021年2月13日 19時) (
レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、完結おめでとうございます。アポロ様どうしたらいいか解らなくなってたんですね。ちょっとツンデレ気味？智くんの神父様は、何にも縛られない智くんならではの素敵な神父様なんだろうなと納得です。潤くんも生まれ変わって、みんな幸せで良かったです。 (2021年2月9日 20時) (レス) id: d9af776466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2021年1月19日 18時
