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「ところで、肝心のアポロはどこだ・・・？」
「・・・来る、よ」
もうすぐ、来る
ぽつり、緊張に満ちた固い声で告げられたその言葉が、俺の耳に届くと同時
ぴんと張りつめた空気が、この広い空間を一気に支配した
するりと、一陣の風が背後から吹き抜ける
俺と翔くんの体を揺らし、目の前で渦を巻いたその風は、次の瞬間には淡い光に包まれる
そして、風と光が止んだその場所には、真っ直ぐに立つ人の姿
「ほう。翔だけでは無かったか。まあよい。お前の存在など、瑣末な事だ」
腰近くまで伸びる長い銀髪と、鋭い敵意を隠さない金色の瞳
俺との最初の出会いから、そしておそらくは初めてこの世界に降り立ったその時から、少しも変わらない姿
「アポロ・・・」
悠久の刻を生きる、この世にただ一つの神
.
既視感すら覚える、アポロと向かい合うこの光景
一度目は、絶望の中
虹の国に逃げたその先で、俺の罪を知った
二度目は、十四回目の人生の終末
アポロを侮辱する言葉を咎められ、磔台に上げられたところで、聴衆の群れの奥、愉快そうに歪む口元を見つけた
聖歌隊や教会本部に媚を売って、手がかりを掴もうと足掻くこと数回
後一歩が届かずに夢半ばで閉じゆく意識の底、まるで興味を失ったように俺に背を向けて歩き去る姿を見送った
そして今日
翔くんがいなかったら、ジュンの助けが無かったら、俺はきっとあの時向かい合った時点で、既に殺されていただろう
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しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、最後までお付き合いいただきありがとうございました！ 出来るだけハッピーエンドを迎えられるように、と思っていたので、そう言って頂けて嬉しいです。型破りな自由奔放神父様を感じて頂けてありがとうございます笑 素敵なコメントありがとうございました！ (2021年2月13日 19時) (
レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、完結おめでとうございます。アポロ様どうしたらいいか解らなくなってたんですね。ちょっとツンデレ気味？智くんの神父様は、何にも縛られない智くんならではの素敵な神父様なんだろうなと納得です。潤くんも生まれ変わって、みんな幸せで良かったです。 (2021年2月9日 20時) (レス) id: d9af776466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2021年1月19日 18時
