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暗に早く行けと伝え、俺たちに背を向けてそのまま歩き去ろうとするアポロ
光に呑まれて少しずつ見えなくなるその背中に、翔くんが思い切った様子で名前を呼んだ
「っ、アポロ様！」
「・・・何か」
「ありがとう、ございました」
ぴたり、歩みが止まる
「自分勝手な僕を許して下さって。それに何より、あの日から今日までずっと、この国を護って下さって。まだ、ちゃんと言えてなかったから。・・・本当に、ありがとうございます」
アポロからは見えていないにも関わらず、深く頭を下げて礼を告げる翔くん
正直、なんでこんな奴にと思わないでも無かったけれど、でもこういう所が翔くんらしいんだよな、と昔から変わらないその素直さが誇らしくも思う
翔くんが下げていた頭を戻しても、アポロは何も返すことなくその場に立ち尽くしていた
そんな俺たちの事なんて露知らず、いよいよ何も見えなくなるくらいに眩しさを増した光に、目を開けているのもやっとの状態になる
柔らかな温かい光の中、少しずつ増していく轟々と唸る風の音が、ここを離れるのも時間の問題だと告げている
もうそろそろ限界かな、と思った瞬間
翔、と小さな声が届いた
「共に過ごした年月・・・実に、楽しき日々であった。感謝の言葉を述べるべきは、我の方だ」
そして、殆ど見えなくなった光の向こう側で、ゆったりとした動作で振り向いたアポロは
「実に素晴らしき余興だった。さらばだ、心優しき唄い手よ」
穏やかな笑顔と共に落とされたその言葉を最後に、俺たちは完全に光に呑み込まれた
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しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、最後までお付き合いいただきありがとうございました！ 出来るだけハッピーエンドを迎えられるように、と思っていたので、そう言って頂けて嬉しいです。型破りな自由奔放神父様を感じて頂けてありがとうございます笑 素敵なコメントありがとうございました！ (2021年2月13日 19時) (
レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、完結おめでとうございます。アポロ様どうしたらいいか解らなくなってたんですね。ちょっとツンデレ気味？智くんの神父様は、何にも縛られない智くんならではの素敵な神父様なんだろうなと納得です。潤くんも生まれ変わって、みんな幸せで良かったです。 (2021年2月9日 20時) (レス) id: d9af776466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2021年1月19日 18時
