【wrwrd!】私がショッピくんを殴りました。【軍パロ】

04.殴った結果 ページ5

＿次の日。

ひそひそひそひそ。

他のメイドさんの目が痛い。私を鼻で笑ったり、睨んだりしている。

…まさか、たった1日で私がショッピ様を殴ったっていうのが城中に広がるとは。噂が広がる速度舐めてたわ。
A19歳。
メイド生活2日目でぼっち謳歌です。

そして、何故か2日目なのに幹部様を起こす当番が回ってきた。
今回は新人ということで3人だけ。ゾム様とシャオロン様とショッピ様を起こさなくてはならない。

最後に1番会いたくない方がいらっしゃるんだけどぉぉ…

私は地図を持って、ゾム様の部屋の前まで行く。
コンコン、と2回ノックをして声を掛けるんだよね。

『失礼致します、ゾム様、朝です。』

……返事が返ってこないってことは、寝てるって事だよね…？
寝てる場合は、確か部屋の中に入って起こしていいはず…

『し、失礼致します…』

ゆっくりとドアを開けて、部屋に入る。
次の瞬間、ナイフが飛んでくるのが私の瞳に写った。

反射的にそれを避けて、驚いた反動で床に尻もちをつく。

「うっわぁ…凄いんやなぁ、メイドさん。」

窓際に座って、子供みたいに楽しそうに笑うゾム様。
口元しか見えなくて、少し怖かった。

『あ、あの、ゾム様…起きていらっしゃるなら…反応を…』

「僕が投げたナイフ、直前で避けるなんてなぁ…まさかメイドさん、戦場行ったことあるん？」

ゾム様の感が異様に鋭い。
もし、私が敵国の元軍人ってことバレたら…
仕事辞めさせられるんじゃ…

『……そのようなことはございません。では、私はこれで…』

私はそう笑って誤魔化す。
ドアノブに手をかけて部屋を出ようとすると、ゾム様が真後ろまで迫ってきた。
…振り返ったらダメだ。

「メイドさん。

いつかあそぼーな？」



そう、怪しく耳元で呟かれた。



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