大学1年生・春 ページ27
目が覚めると、ベッドに横たわっていた。服装は部屋着だ。
またか、と思った。
僕の最後の記憶は、彼女と病院に行き、医者に死んだと告げられたところだ。
慌ててスマホを引き寄せる。やっぱりそうだ、大学1年生の春。
また、はじめましてからはじまるのか。
なぜ彼女は死んでしまうのか。二度とも、僕が告白した日の夜に彼女は死んだ。
一度目は二年生の春に。
二度目は、一年生の秋に。
きっと時期は関係ない。共通するのは、俺が告白して、彼女がうなずいた。それだけ。
まだぼんやりした頭で服を着替える。意味がわからない、信じられない。でも、不可思議なことは実際に起こっている。
今度こそ、間違えてはいけない。
僕にできることはきっと、彼女を守ることじゃない。彼女に、近づかないことだ。
彼女を見かけても、話しかけてはいけない。知り合いになってはいけない。大丈夫、女はいくらでも居る。そうやろ。
そう自分に言い聞かせて、言い寄ってくる女と適当に遊んだ。
心の穴が埋まるどころか、むしろひたすらに虚しかった。
「ここ、空いてるよ？」
そう話しかけられて、心臓が握りつぶされたようだった。
久々に聞いた声。一度目の春にも、お前はそうやって、僕に声をかけてくれたのを覚えている。
あのときと同じ、純粋な親切心。思わず凝視してしまい、あわてて目をそらした。
近づいてはいけない。
好きになってはいけない。
なんて、心の中で唱えてみる。
もう手遅れだ、とっくの昔に好きになっているというのに。
前の前の、一年生の頃から、ずっと。
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千白は山に住む(プロフ) - 凡人さん» ありがとうございます！私もお気に入りで、昔かいたものなのについ番外編を書いてしまいます！そう言っていだだけるのならここに更新しに来てよかったー！と思えます！ありがとうございました！ (2020年6月20日 9時) (
レス) id: 392f79c1f8 (このIDを非表示/違反報告)
千白は山に住む(プロフ) - bhさん» 長らくお返事できていなくてすみません！ありがとうございますー！ (2020年6月20日 9時) (レス) id: 392f79c1f8 (このIDを非表示/違反報告)
凡人(プロフ) - 更新されていてびっくりしました。私が本当に大好きなお話です...ありがとうございます！ (2020年6月5日 18時) (レス) id: 0a526fe040 (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 大好きです、これからも応援しております。 (2020年3月15日 0時) (レス) id: 204dfe46bb (このIDを非表示/違反報告)
千白は山に住む(プロフ) - 水澪恋さん» 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました！あげて落とす仕様でしたが楽しんでいただけていたら本望です！ありがとうございます、今後もがんばります(*^^*) (2019年10月12日 20時) (レス) id: f80b5e4d2a (このIDを非表示/違反報告)
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