Sugar Love108 ページ10
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時間経つごとに混雑を増す校内。
私達の模擬店も更に忙しさが増し、長い行列が
出来ていた。
あ「ありがとうございます。」
さっきまで男性客が多かったのに
急に若い女子高性が増えたなぁ。
会計をしながら、列に並んでるお客さんを見る。
繁盛してるのは嬉しいことだけれど。
紫「あちー。夏でもないのに
なんでこんな暑いんだよ。」
廉「しゃあないやろ。
俺らは火扱ってんねんから。」
廉は首にかけてるタオルで汗を拭き、
紫耀はタオルを鉢巻みたいにして頭に巻いて
内輪で扇いでいた。
その仕草に、並んでる列から小さな歓声が沸く。
あ「なんかうちのお店、急に女の子増えたよね？」
背後で裏方作業してるクラスの男子に問いかける。
「あぁ。根岸知らねーの？これ。」
そう言って携帯の電源を点けて、SNSを開き、
画面を見せてきた。
"＠aaa_0123
烏森高校の文化祭行ってきた〜！
お好み焼き串が気になって並んでたら
イケメンがいたんだけど！やばいっ！"
そう書かれた下には、
一生懸命働いてる紫耀と廉の姿が映ってる写真が
貼られていた。
他にも何人かの人が似たような投稿が
されていて、拡散されている。
なるほど。
急激に女性客が増えた原因はそれだったのか。
「あいつらのおかげで景品もらえんのは
俺達のクラスかもしんねぇな。」
あ「だね。」
.
それからも時々、
二人に写真をお願いしてくる人もいて、
一気に有名人扱い。
紫「俺らってそんな有名だったん？」
廉「知らん。文化祭の気分で誰とでも
撮ってるんとちゃうん？
そういう女子の心理て難しいからな。」
…ま。分かってるわけないか。
SNSで拡散拡散され、
自分達がちょっぴり有名人になってるとは
つゆ知らず。
頼まれるまま二人は素直に写真を撮ってあげていた。
.
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作者名：rion
| 作成日時：2018年11月27日 16時
