Sugar Love【1】 (ページ16)

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Sugar Love16 ページ16

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あ「私映画館初めて…」

上映開始時間になり、チケットに書かれてる

スクリーン番号まで行き

指定された座席に座る。

紫「はっ！？それほんまに言うてる！？」

私の隣で目を丸くして驚く紫耀。

あ「うん。今まで一回も来たことない。」

施設にいた頃は月に1回、多目的ホールの所で

DVD鑑賞会みたいなことはあったけど。

こんなにスクリーンは大きくないし

食べ物も食べながら観ることなんて出来なかった。

紫「まじか。じゃあその初めては俺ってわけね。

…へぇ。ふぅん。」

何故か頬を緩めてニヤニヤしてるけど。

でもそんなことよりも

初めての大画面を目の前にして

私はドキドキしていた。

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これまじで面白いから！ほんまに！、って

チケット買う前に紫耀にすごい勧められた映画。

あ「怖かった…」

4Dメガネをかけて観てたら

恐竜が画面から飛び出してきたり

椅子が揺れたり

前から臭いが出たり。

迫力満点すぎる映画に今でも心臓がバクバクしていた。

けれど、私よりも一番驚いていたのは、

紫「おもろかったー！な！」

紫耀なんだけどね。

あ「うん。」

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子供みたいに無邪気な笑顔を向けられる。

じわーっと心が温かい。

でも心臓はさっきからトクトク鳴ってて。

これは、映画の迫力だったからのドキドキとは

また違った。

この気持ちはなんだろう。

この温かい気持ちは、初めての体験だった。

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