ヴァンパイアと少女の残酷で、暖かい昔話…【蒼井翔太】

第57話 ☆ ライブツアー 【現在】 ページ12

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ーAOI sideー

長く続いた熱は引き、現在、僕はワンマンライブのツアーの真っ最中…。こうしてファンのみんなからエネルギーをもらえてとても嬉しい…。

貴｢行ってらっしゃい。気をつけて。｣

蒼井｢うん。Aもね？｣

貴｢うん、｣

Aは今日、新しく出すシングルのレコーディングらしい。

涙｢パパー、僕もライブみたいーー！！｣

蒼井｢えー？｣

藍｢歌ってるパパみたい！！

貴｢よし！じゃあ、私と見に行こっか！！｣

｢｢やったー！｣｣

蒼井｢ちょ、ちょっと！！｣

もう、Aってば、全く…。

貴｢私ももうでないとだから、2人とも、今日は咲結をよろしくね？｣

｢｢はーい！｣｣

僕達は二人揃って家を出た。

僕は、気になることをAに聞いた。

蒼井｢ねぇ、A。Aなんか、夢、見る？｣

貴｢夢…？｣

蒼井｢うん。｣

貴｢うーん、とくに、ないかな？｣

蒼井｢…そっか。｣

貴｢ねぇ、翔太。なんか、熱が出てたあたりからなんか様子おかしくない？｣

蒼井｢え、そ、そんなことないよ？｣

貴｢バカ、嘘が苦手なのは知ってるけど、ここまで下手とはね。｣

蒼井｢う…。｣

ここまで言われると、かなり傷つく…。

貴｢…何かあった？｣

蒼井｢…。最近、同じ夢を見るんだ。ヴァンパイアと、女の子の夢。｣

貴｢…。｣

蒼井｢2人で、向き合って、｢もう僕達終わりだね｣って言って笑いあってるの。その直後、上からいっぱいミサイル飛んできて夢が毎回覚めるの。｣

貴｢それは、前に聞いたものと関係が？｣

蒼井｢わからない…。でも、そこの屋敷に行ったら何かわかるかもって…思って…。｣

貴｢そっか…。｣

蒼井｢どうして、あの頃の俺は、人間になった僕に今更こんなことを…。｣

貴｢翔太。｣

Aが心配そうに僕を見つめていた。

蒼井｢平気…。とりあえず、また、ツアーが終わってから、行くことにする。｣

貴｢私も、行く、｣

蒼井｢でも、涙達が…。｣

貴｢一緒に連れていきましょ？真実を知るために。｣

蒼井｢…。うん。｣

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