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第81輪 ★ 最後の記憶 【過去編終了】 ページ35

翔太「…ここは…。」

意識を手放した俺は、どこかわからない白い空間にいた。

…あぁ、そうか、俺、死んだんだ。

ふと、目の前に人影が見えた。

翔太「かぁ…さ、ん?」

それは紛れもなく、俺が殺してしまった母さんで…。微笑んでこっちを見ていた。

翔太「…。!…恵海…。」

母さんの横には恵海もいて二人でまるでこっちにおいでと言わんばかりに俺に笑いかけてきた。

一歩、一歩…二人のところに行こうとしていた時に誰かに腕を引っ張られた。

翔太「けん、しょう…?」

行ってはいけないという風に首を横に振って俺を引き留めた。

賢章「だめだよ。翔太。あれは幻だ。君が行く場所はあっちじゃない。」

翔太「どういう、意味だ…?」

もう一度二人に目をやると、後ろから黒い影が見えた。
その影はまっすぐに俺の方へと向かってきた。

賢章「っ…!翔太!逃げろ!!」

翔太「そんなこと言われたって、どこに行ったらいいのか…。」

そんなことを言っている間に影は俺の目の前まで迫っていた。

賢章「くそっ!!」

「翔太!賢章!そいつらは俺たちにまかせろ!」

翔太「え…?」

後ろを向けば、俺が大好きだった街の人たちがたくさんいた。

「賢章、お前が翔太を次の世代へ連れて行くトリガ―になれ!」

賢章「…わかった!翔太!こっち!」

賢章に手を引かれて意味も分からないまま走り出した。

賢章「…そろそろつくよ!」

すると、目の前が一層まぶしくなった。

翔太「!?」

驚いて目をつむってしまった。

賢章「目、開けてくれる?」

うっすら目を開けるとそこには…

翔太「母さん…恵海…、Aも…。」

賢章「…うん。」

翔太「さっきのはなんだったんだ?」

賢章「…闇に心を売ったただの人の慣れはてだよ…。俺も、翔太に殺してもらった後、ここにきてずっとさまよってたんだ…。なんで生まれ変われないんだろうって…。でも、やっとわかった。俺はここに来る翔太のこと、無意識に待ってたみたい。…俺は翔太を次の世代に送るトリガーになる。さぁ、どんな形で出会うかはわからないけど、また会える。行こう?ほら、みんなも…」

目の前にいる三人に呼びかけると賢章は俺の手を引いて光の中へと飛び込んだ。

第82話 ☆ イギリス到着 【現在】→←第80話 ★ 俺の、最後にみたもの… 【過去】



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水無月のぞみ(プロフ) - 続きがめっちゃ気になる!楽しみにしてるので更新頑張って下さい♪ (2020年10月1日 21時) (レス) id: 75d470a583 (このIDを非表示/違反報告)
Miki - この話大好きです!実は最初のシリーズから時々、見てて泣いてしまったんです。続きめっちゃ楽しみにしてます!更新頑張ってください!応援してます! (2017年10月15日 2時) (レス) id: 146c34130b (このIDを非表示/違反報告)
AoiMika - この話がとても大好きです!これからがとても楽しみです。 (2017年6月26日 22時) (レス) id: e10d0996de (このIDを非表示/違反報告)
AoiMika - これからの展開を期待しています。 (2017年6月26日 0時) (レス) id: e10d0996de (このIDを非表示/違反報告)
ぽやぽや - はじめまして!ぽやぽやです! いつも読ませていただいています♪ とてもおもしろくて毎回楽しみにしています。 次回もまた、楽しみにしていますね♪ (2017年5月1日 18時) (レス) id: c6da9cbc36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:最先端の消しゴム | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年1月2日 22時

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