はじまり ページ1
新しいマンションに引っ越してきて1ヶ月が経とうとしていた。
おとなりの山中さんの飼ってる犬のみそに会いによく家にお邪魔していたら、すっかり仲良くなってしまった。
みそとも、山中さんとも。
最初は怖い人なのかなとか思ったけど全然そんなことなくて。
みそに構ってる時の優しくてちょっとかわいい表情。
たまに見せる真剣な表情。
なんか、ズルいなぁって。
気づけば、彼に完全に夢中になってる自分がいた。
そんな彼がバンドのボーカルだって知ったのは、つい最近の事。
本人からは何も聞かされてなかったけど…。
たまたま夜の音楽番組を見ていたらランキングかなんかで映像が流れて、そのバンドのボーカルが山中さんで、
似てる人かと思ったけど、笑った顔がそっくりでネットで調べて画像を見たら、完全にお隣の山中さんだった。
「こんな有名な人だったなんて、聞いてない…」
さすがに、家に行きづらい。
今までいけない事をしていたみたいで、なんだか申し訳ない気持ちが出てきた。
1週間くらいみそと山中さんに会えてなくて、会いたいなぁなんて気持ちが見え隠れする気持ちを必死で抑えた。
冷たくなってきた風にぶるっと体を震わせながら家に入ろうとすると
「Aさん?」
若めの男の人に名前を呼ばれて振り向くと、そこには会社の後輩の優希くんが立っていた。
耳の辺りのはねてる髪が、なんだかかわいい。
優「Aさん、ここに住んでたんですか?」
「もしかして、優希くんも?」
優「そうなんですよー。知らなかった、Aさんがこのマンションに住んでたなんて。しかも、同じ階だなんて」
「優希くん、ごめん、髪、はねてるよ」
優「えっ!」
慌てて髪をぺたぺた触り始めるけれどはねてる所がわからないらしく
「ここ(笑)」
笑いながら耳元の髪を軽く引っ張ってあげると
可愛い笑顔で
優「ありがとうございます」
と彼は言う。
可愛い笑顔。
山中さんみたいだ。
ふと彼の笑った顔が頭によぎった瞬間
優希くんの背中の向こう側のエレベーターがこの階に止まった音がすると
降りてきた一人の男の人。
こっちに近付いてくるその人の瞳と
優希くんの背中越しに、目が合う。
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らむね(プロフ) - Aさん» そんな事言って下さってうれしい限りです(>_<)気まぐれなゆっくり亀更新ですが楽しみにお待ち下さい!! (2018年1月1日 4時) (レス) id: 64f520ad7e (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - ほんとに一番好きな作品できゅんきゅんしっぱなしです(´;ω;`)次の更新も楽しみにしてます(o^^o) (2018年1月1日 3時) (レス) id: da8fd23d44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みあ | 作成日時:2017年11月8日 16時