王者の重圧２ (ページ11)

今日:6 hit、昨日:10 hit、合計:34,055 hit

仕事だからページ11

⚫森福

病院から送り届けた後は音沙汰なし。

快方に向かってるのなら良いんだけど…

『…もしもし』

『翔太？どう？具合は。』

『んー…微熱が続いてます…』

『そっか…ちょっと顔見たいし、夕方にでも寮に顔出していい？』

『え、いや、そんなわざわざ…申し訳ないっす』

『じゃ、後でな(笑)』

そろそろ元気になってるかと思ったのになぁ…

色々と差し入れを買って、寮に向かった。

「チョメさん…お休みなのにすみません(^_^;)」

「大丈夫。俺が気になってただけだから(笑)」

話していても、翔太が作り笑顔でニコニコしているのが分かる。

「次のローテは大丈夫そう？もう無理はすんなよ？」

「もちろんです…治すのも仕事です。これ以上迷惑かけられないですから絶対に治します。」

「…なんか今の翔太、余裕ないなぁ。」

「余裕……は、ないです。状況的にも。」

「普段、もっと楽しんでるじゃん。四球出してもヒット打たれても、なんなら点取られてもニヤっとするの、相手からしたらかなり奇妙だと思う(笑)」

「あれはキャッチャーと相談して計画的にやってるところもありますからね～考えがハマると楽しいです。」

「そうなんだろうな、とは思ってた(笑) 色々考えながら投げるの得意なタイプだろ？」

「はい、昔から将棋とか頭使うこと好きで(￣▽￣)(笑)」

「疲れてても、負けが続いてても、周りになんと言われても、翔太はそのスタイルを貫かないと。それも得意だろ？(笑)」

「得意なんです。でも、ふと…不安とかプレッシャーとかで、一瞬立ち止まってしまいそうになるんです。たまーになんですけど。」