【英】『酒の力』#1《激甘》 ページ8
目の前に現れたそれは、実に奇妙であった。
ア「ほら、遠慮しないで食えよ」
どうやら食べ物らしい。
嬉しそうにアーサーが言うので、食さねばという気持ちが湧いてくる。
しかし躊躇せざるを得ない。
失礼だが食べることはできない。
貴「あ…あの…遠慮しとこうかなぁ〜」
やんわり断れば、きっと相手も傷つかない。
私も無事で、誰も傷つかない、これぞ平和(主観です)。
これで抜け出せるだろう、と思ってアーサーを見ると。
ア「はい、あーん」
これはキャラ崩壊ではないのか。
機嫌が良いのか、今日はいつになく朗らかである。
ツンの休業日だろうか。
そういえば、誰も料理を食べてくれないとしょげていたから、私が食べに来たのであった。
誰も食べないってこういうことか。
貴「えと、アーサー?」
ア「ん?」
貴「な、何…してるの…?」
ア「何って食べさせようと…
べ、別にお前の為じゃないからな!/////
勘違いすんなよ!///」
そっちこそ私が食べたがってるような勘違いはやめてほしい、と言おうかと思ったが止めた。
言っても無駄である。
ア「あ、別の方法がいいのか?」
閃いた、という感じに案を出してきた。
貴「そういう問題じゃなくっt」
ア「よし、わかった」
貴「わかってない!;;」
意味は通じず話は聞かず。
普段のアーサーなら、こういうことは無いはずだ。
何故なのかと考えを巡らす内、視界の端にエールが入った。
あれだ、酒の力でこうなっているんだ。
アーサーを見ると、何を思ったか自分で料理を口にしている。
奇想天外とはこのこと。
ア「んん、んんん!」
貴「!?」
どうやら、口に料理を入れたまま言葉を伝えようとしているらしい。
残念ながら解読不能。
そのままアーサーが顔を近づけてくる、というか口を合わせようとしてくる、というかもう触れていた。
急展開にどうしていいか分からず固まった。
ア「ん…」
貴「んぅ…」
『口、開けろ』とさっきは言っていたのだろう。
だが簡単に食べるわけにはいかない。
必死に口を開けまいと強く閉じ、対にアーサーは必死に食べさせようとする。
傍から見れば変な二人である。
キスとかそれ以前に、食べてはならぬと本能が拒否していた。
ならば抗うまで。
しかし、私は気づいてしまった。
食べるまでこの状態だと。
【英】『酒の力』#2《激甘》→←【普】『見つからないように』#2《激甘》
53人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜 水樹 - リクエストいいですか?リトアニア見たいです! (2017年4月9日 3時) (レス) id: 0aefdd481f (このIDを非表示/違反報告)
テフロン加工(プロフ) - 山田花子さん» ありがとうございます!!私はコメントを貰えたのが嬉しくて叫びたいです!わぁああああああああああい!!!待ってくださる人がいて光栄です。頑張ります (2016年9月19日 21時) (レス) id: 1e68573e67 (このIDを非表示/違反報告)
山田花子(プロフ) - 初めまして。更新の通知を見たとき叫びそうになりました!無理はなさらないでくださいね…?これからものんびり気長に更新待ってます〜!! (2016年9月19日 21時) (レス) id: 26db80d4b7 (このIDを非表示/違反報告)
テフロン加工(プロフ) - カオリさん» 更新を楽しみにしていただけるなんて、とっても嬉しいです!!ありがとうございます!リクエスト承りました! (2015年3月8日 0時) (レス) id: 050a3ffe29 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 初めまして!更新に気づいてただいま夜中に大興奮しております!いつか再開される更新をずっと待ち望んでいたもので・・・!!もしよかったら、イギリスの甘が見たいです!更新頑張って下さい! (2015年3月8日 0時) (レス) id: f9b5ae93c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:テフロン加工 | 作成日時:2014年2月11日 1時