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センラside

このままだと話が逸れていく一方だと思い、いきなりはどうかと思ったが本題を切り出す。

「あのさ、話せる範囲で良いから聞かせて欲しいんやけどさあ、ほんまに今日帰る場所あるん?」

「………………………」

下をむいて黙りこくってしまう。

「ほら、黙ってちゃわかんないよ?」

加奈ちゃんがAちゃんを促してくれる。

「……無い、です」

「うん。そっか。じゃあさ、せめて今日だけでも家泊まっていかへん?
あ、加奈ちゃんもいてくれるから。」

「……できません。申し訳ないです。」

なんとなくそういうのは分かっていた。

「もしさっきみたいになったらどうするん?
 1人は不安じゃない?」

「薬持ってるから自分で何とか出来ます。」

「じゃあなんでさっきああなったん?
 なんとかなってなかったやん」

「あ…あれは、ちょっと調子が悪くて…」

「全然大丈夫やないやん!
 今日は絶対泊まっていかへんとあかん。
 取り敢えずこの先のことは明日話そ。な?」

「わ、分かりました。
 ほんとにすみません。」

謝ってほしくないのに…
でも、良かった。ほんまに心配やから。

「よし!そうと決まったらまた楽しいお話しよ!」

坂田が大きな声で言う。彼のいつでも明るいところはほんとに長所だと思う。

「Aちゃんってほんまええ子やなあ。
可愛いし……」

志麻くんが変態化してきてる…

「っっっっっっっ!!!!
 かっ、かかかか、可愛くっなんかっないっっっっ……………です。」

顔はりんごみたいに赤くて、これでもかってほどに照れている。

これぐらいであんな照れるって、どんだけピュアやねん…
………可愛い……………

照れ隠しなのか何なのかAちゃんはそこに置いておいたコーヒーをグビッと飲む。

「…あっ、熱っ………」

今淹れたばかりだ。そりゃあ、熱い。
それがまた恥ずかしかったのか、加奈ちゃんの腕を自分の方に抱き寄せる。

「あ、Aブラック飲めないじゃん。
 すみません。ミルクと砂糖あります?」

「飲める!私ブラック好き!」

「ほんと〜?」

加奈ちゃんがニヤニヤしながら言う。

まぁ、自分も欲しかったし取ってくる。
もう既に打ち解けているため会話に夢中になっていたから気づかなかっただろうが、僕は見逃さなかった。

さり気なく置いたミルクと砂糖をAちゃんはたっぷり入れて、僕の視線に気づいて、
「気分だったんです……」
って頬を膨らませて言ったこと。

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設定タグ:センラ , 浦島坂田船 , 歌い手   
作品ジャンル:恋愛
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シロマリ(プロフ) - ハチミツさん» ありがとうございます!ハチミツさんの作品楽しく読ませて頂いているのでとても嬉しいです!頑張ります! (2019年3月25日 23時) (レス) id: 733482b1be (このIDを非表示/違反報告)
ハチミツ(プロフ) - コメント失礼します!とても面白い小説なので、更新楽しみにしています!これからも頑張ってください! (2019年3月25日 22時) (レス) id: 9c73988fd7 (このIDを非表示/違反報告)
シロマリ(プロフ) - 月雨さん» 訂正ありがとうございます!頑張ります! (2019年3月24日 19時) (レス) id: 733482b1be (このIDを非表示/違反報告)
月雨(プロフ) - おこずかい× おこづかい○ですよ!更新頑張ってください! (2019年3月24日 19時) (レス) id: 13ee1e808b (このIDを非表示/違反報告)
シロマリ(プロフ) - まりあ 裏千家さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年3月10日 22時) (レス) id: 733482b1be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シロマリ | 作成日時:2018年12月9日 21時

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