きみのために-Shori.Sato-

わたし ページ29

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若葉「 なにそれ、ほんとうざい。結局顔だっつーの。アンタみたいなブスには勝利くんは似合わないから 」




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「 まさか、若葉ちゃんがそんな子だなんて思わなかった…メンバーもビックリするだろうなあ… 」

若葉「 メンバーに言ったらほんとに許さないから 」





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わたしの人生でこんな喧嘩を経験するなんて、
過去の自分も未来の自分も思ってなかっただろう。




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若葉「 わたしが勝利くんを好きな気持ち、見せてあげる 」




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そう言うとニコニコしながら、





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若葉「 キャーーー！Aちゃん辞めて！」

と、自分の手で自分の頬を強くバシンっと叩いた。




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その声は楽屋に届いたのか、メンバーがゾロゾロと出てきて、当の若葉ちゃんは泣いている。フリをしている。




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若葉「 Aちゃんにっ…、みんなのことを聞いたら、わたしのものに手出さないでって叩かれたっ… 」

そう、名演技でみんなに言うと、




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健人「 A？ほんとなの？ 」

「 ほんとなわけないでしょ。私何もやってないから 」




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風磨「 まあとにかく、若葉ちゃん泣き止めよ。大事になったらここに居られなくなるかもしれないから、とりあえず楽屋入ろ？ 」




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風磨くんがそう優しくみんなを促してくれて、
楽屋に戻った。




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