向かう先はバッドエンド【リレー小説】 (ページ7)

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7話【残壊愁】ページ7

一体何なんだ。書類くらい自分で片付けて欲しいものだ。

朝が早すぎて食欲も無い。適当にパンでもご飯でも食べればいいのだが。
後ろでスマホをいじっている伊春…ｻﾝ………の分は…どうでもいい。

同じぐらいどうでもよさげな書類を片付け、大事そうな書類の整理に取り掛かる。
……めんどくさい。
判子も身分証明書も必要だし、顔写真だと……？ふざけるな。
俺の顔写真では出来ないぞ…？あいつ顔写真持ってるのか……？

「おーい、伊春……顔写真と身分証明書と判子出せるか…？特に顔写真…。」
「んん？……ん。」
「コミュニケーションくらい取れよなぁ…！」

ふてくされて(いつものことだが)指差されたタンス…？の引き出しを手当たり次第探って(漁って)目的の物を出す。
埃まみれだった。嫌だなぁ…。
この時期、こういう書類が何故か増えるからなぁ…後であのタンスの(ような物)整理をしなくては。

そんなことを考えていたら、外が余計眩しく感じられた。

「……まじか…」
いつの間にか時計は7時を告げていた。
どうやら俺は1時間30分を誰かさんの書類整理で無駄にしたようだ。
恨みがましい視線で伊春を見る。本人は気にしている風でもなく…いや、気付いている風でもなく、スマホをいじっていた。
「けっ………あーはいはい終わりましたよーってことで朝食食べてきまーす」
ちょ、まちぃや愁！だなんて声が聞こえたがきっと幻聴だ。
気にしない気にしない。
さて、白米でもいただこうかな、そう思って炊飯器を開ける。
そこにはほかほかのキラキラしたご飯の粒が沢山詰まった美味しそうな炊きたてのご飯が……

無かった。

ふざけるな。
日頃の行いが悪いのは伊春だけじゃ無いとでも言うのか。